二刀流、ネクスト三笘、ブンデスリーガ直行……選手権後にプロの道へと進む近未来のスター候補生たち

吉田太郎
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今予選でもスーパーゴールを決めた履正社の“ネクスト三笘”こと名願をはじめ、選手権ではJクラブ内定者の活躍からも目が離せない 【吉田太郎】

 第101回全国高校サッカー選手権大会に出場する選手の中には、すでに卒業後、プロの道へと進むことが決まっている逸材が何人かいる。ここではユース年代に詳しいライターの吉田太郎氏に、特徴の際立つ5人をピックアップしてもらった。プロで活躍する姿を想像しながら、選手権のプレーをチェックするのも1つの楽しみ方だろう。

津久井佳祐 (昌平3年/DF/鹿島内定)

夏のインターハイで味わった悔しさを選手権にぶつける昌平の津久井。クレバーでフィード能力にも優れたCBは、卒業後、鹿島に入団する 【吉田太郎】

 鹿島アントラーズの牛島真諭スカウトは今年、編成上の理由でセンターバック(CB)を継続的にリサーチし、様々な選手をチェックしてきた。その中で常に印象に残っていたのが、昌平の津久井だったという。そして、インターハイでのハイパフォーマンスを見てオファーを送った。

「鹿島のCBっぽくないと言えば、そうだけれど、DFとしての肝のところ、ボールを奪うところは外していなかったので、面白い選手だなと」

 180センチ・70キロとまだまだ細身ながら、相手の攻撃に対する読みや寄せる動きが的確で、身体の当て方、ボールの奪い方が非常に上手い。クレバーで、どこか淡々とプレーしている印象を受けるものの、本人は「熱はあるよ、というのは伝えたいです」と強調する。加えてボールを運ぶ、つなぐ力は、特に自信を持っている部分だ。

 攻守両面における質の高さと勝利への熱い思いを持つ津久井が、最後の選手権で目標に掲げるのは、もちろん優勝だ。それは夏の雪辱戦でもある。

 インターハイでは大津との準々決勝で右足首を負傷(脱臼骨折と靭帯断裂で全治3ヵ月)。津久井不在のチームは続く準決勝で帝京に惜敗した。

「インターハイの負けが悔しすぎました。そこは昌平のみんなも同じ気持ちを持っていると思うので、(選手権で)借りを返したいですね」

 今度こそ日本一の座を勝ち取り、大きな自信とともに常勝軍団の扉を叩きたい。
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