投手・大谷翔平が挑む“高いハードル” TJ手術執刀医が語る懸念と、再起したデグロムがもたらす福音
そう言って人差し指を立ててから、大谷翔平(ドジャース)が投げ込んだ1球は、捕手のミットを弾かんばかりに鳴らし、その豪快な音が、乾燥したドジャースのキャンプ地に響いた。
2月15日(現地時間、以下同)、昨年11月に左肩の手術をしてから、初めてブルペンに入った大谷。見守ったデイブ・ロバーツ監督、マーク・プライヤー投手コーチはともに、「最初としては申し分ない。素晴らしかった」と声を揃えた。
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ただ少なくとも昨年、2度目のトミー・ジョン手術からジェーコブ・デグロム(レンジャーズ)が復帰したとき、ドジャースの関係者はほっとしたはずである。公表はされていないものの、彼の術式(2023年6月)も大谷と同じハイブリッド式(自らの靭帯と人工靱帯を移植)とされる。
デグロムは大谷同様、100マイルの4シームとスライダーを配球の軸とするパワータイプで、彼がいつ復帰を果たし、どんなパフォーマンスを見せるのか、多くが注目していたが、とりわけドジャースの関係者は、その姿を大谷に重ね合わせていたのである。