高校サッカー選手権・名将ランキング 送り出したのちの日本代表選手は?

記事

 高校サッカーの歴史を築いてきた名将たち。彼らの功績を記録や統計で示すとしたら、タイトルの数、あるいは冬の選手権の出場回数や勝利数などが一般的だろう。
 今回のランキングで基準にしたのは、指導した教え子の日本代表歴。卒業後、A代表に上り詰めた選手の代表キャップを合算した数値により導き出した。
 トップ20の監督の顔ぶれは? そして1位になったのは?

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※合計=教え子の日本代表キャップの総計

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解説

1位は清水商の監督を約40年務めた大瀧氏。日本が初めて世界の檜舞台に立った98年W杯では、10番を背負った名波をはじめ、川口、小野、平野と4人の教え子がメンバーに【写真は共同】

 1位は清水商(2013年に庵原と統合して清水桜が丘に)を3度の選手権優勝に導いた大瀧雅良監督だ。1974年から40年近く同校で指導にあたり、のちの名選手を多く育てた。79年度卒の風間八宏を皮切りに、卒業後、日本代表でプレーした教え子は14人を数え、これは他のどの監督よりも多い。歴代6位の116キャップを刻んだ川口能活を筆頭に、名波浩、小野伸二らがジャパンの歴史に名を刻み、14人の代表戦出場の総計は362に上る。

 特筆すべきは、この大瀧監督をはじめ、静岡県の高校を率いた監督が6人ランクインしたことだろう。

 東海大一(現・東海大翔洋)で澤登正朗や森島寛晃、服部年宏らを育てた望月保次監督と、清水東で三羽烏と呼ばれた大榎克己、長谷川健太、堀池巧などを育成した勝澤要監督もトップ10入り。さらに勝澤監督の門下生で、清水東時代の内田篤人の恩師として知られる梅田和男監督が11位、1960年~70年代初頭に藤枝東の黄金期を築き、68年メキシコ五輪の銅メダルメンバーである富沢清司と山口芳忠などを指導した長池実監督が同じ11位、その長池監督の教え子で、のちに古巣に戻って長谷部誠らを育てた服部康雄監督が15位にランクされた。

 その静岡とともに、かつてサッカー王国と謳われた埼玉の隆盛を支えた1人が、5位に入った浦和南の松本暁司監督。自身も日本代表歴を持つ名将は、約10年にわたり代表で活躍した永井良和や水沼貴史らを送り出した。

小嶺監督は高校サッカーを象徴する名将の1人。島原商と国見で指導した選手の中から10人以上の代表選手が生まれている【写真は共同】

 2位は鹿児島実で前園真聖や城彰二、遠藤保仁、松井大輔らを育てた松澤隆司監督だ。兄2人に続いて松澤監督の下で研鑽を積んだ遠藤は、ジャパンのユニホームを着て歴代最多の152キャップを刻んだ。

 続く3位は滝川第二で20年以上指導にあたった黒田和生監督。教え子の中では、現時点で歴代5位の119試合の代表戦に出場している岡崎慎司が出世頭で、加地亮、金崎夢生なども黒田監督に育てられた選手だ。

 鹿実の松澤監督とともに九州の高校サッカーを盛り立てた小嶺忠敏監督、志波芳則監督のトップ10入りも当然だろう。小嶺監督は島原商時代には勝矢寿延などを、戦後最多の6度の選手権優勝を果たした国見時代には高木琢也、三浦淳宏、大久保嘉人らを指導。72歳になった現在も東福岡の総監督を務める志波氏のもとからは、97年度の3冠達成の原動力となった本山雅志のほか、現在開催中のカタールW杯にも出場した長友佑都らが巣立った。

 97年度と98年度と2年連続でその東福岡に決勝で敗れ、通算7度目の選手権優勝こそならなかったが、65年から帝京を率いた古沼貞雄監督(7位)も紛れもない名将だ。98年1月8日、雪の国立競技場で3冠を目指す東福岡の前に屈した当時の主力が中田浩二で、代表通算57試合に出場したこのレフティのほかにも、礒貝洋光、本田泰人、森山泰行という87年度卒のトリオなどがのちに日本代表でプレーした。

(企画・編集/YOJI-GEN)

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