【W杯・ドイツ戦3つの焦点】見なくても出せるように…ドイツの武器を逆手にとってスペースを攻略せよ

飯尾篤史
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日本のキーマンが帰ってきた。脳震とうを起こした遠藤だが、復帰プロトコルを終えて全体練習に合流。ドイツ戦での先発が濃厚だ 【Getty Images】

 最後の調整試合だったカナダ戦が終わり、カタールW杯初戦に向けて日本代表は急ピッチでドイツ対策を進めている。果たして優勝候補の一角であるドイツを攻略できるのか。傷病者が続出した森保ジャパンのチーム状態とドイツ戦にむけた3つの焦点を掘り下げる。

体調不良の三笘も、脳震とうの遠藤も

 ここに来て傷病者が続々と戻ってきた。

 9月にじん帯を損傷した板倉滉と浅野拓磨は11月17日に行われたカナダとの親善試合に出場し、10月末にひざを傷めた田中碧もカナダ戦で66分間ピッチに立った。

 発熱を伴う体調不良のために合流が遅れていた三笘薫も17日にドーハ入りし、「ドイツ戦までには100%に戻せる」と語れば、11月上旬にハムストリングを傷めた冨安健洋も「ドイツ戦に間に合わせるつもりでやっている」と回復をアピールしている。

 11月半ばに脳震とうを起こした遠藤航も復帰プロトコルを終え、今ではフルメニューをこなしている。そして21日のトレーニングでは、ふくらはぎの違和感のために別メニュー調整を続けていた守田英正が皆と一緒に走り、ボールを蹴った。冒頭の15分しか公開されていないため、その後の戦術練習までこなしたかどうかはわからないが、臨戦体制が整ってきたのは間違いない。

 チームはカナダ戦翌日の休養を経て、19日から非公開練習に入っている。20日のトレーニングでは非公開のベールの向こうから、かなり激しい選手たちの声が聞こえてきた。隠されたドイツ対策のひとつが、ゲーゲンプレッシング対策だ。
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著者プロフィール

東京都生まれ。明治大学を卒業後、編集プロダクションを経て、日本スポーツ企画出版社に入社し、「週刊サッカーダイジェスト」編集部に配属。2012年からフリーランスに転身し、国内外のサッカーシーンを取材する。著書に『黄金の1年 一流Jリーガー19人が明かす分岐点』(ソル・メディア)、『残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日』(講談社)、構成として岡崎慎司『未到 奇跡の一年』(KKベストセラーズ)などがある。

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