ラグビーワールドカップ2019組織委員会

種目
ラグビー
ビジネス
大会史上最高のチケット販売率を実現したラグビームーブメントの実現
主な実績
2019年、日本で開催されたラグビーワールドカップで、チケット販売枚数184万枚、チケット販売率約99.3%、113万7000人のファンゾーン観客動員などのラグビーワールドカップ史上最高となる実績を残した。また、大型台風接近が予想される中での臨機応変かつ適切な対応も含め、ワールドラグビー会長からも「最も偉大なW杯」との評価を受けた。「2019ユーキャン新語・流行語大賞」年間大賞に、日本大会のチームのスローガン「ONE TEAM(ワンチーム)」が選ばれるなど、ラグビーを大きなムーブメントにした。
評価
影響力◎/新規性◎/継続性◯
コメント
・ラグビーという競技の素晴らしさを伝えたマーケティング・SNS戦略を成功させ、チケット販売率、ファンゾーン観客動員など大会史上最高と評価される結果を残した。
・テンポラリーなイベント運営組織ではあるが、大型台風に対する危機管理対応など、サステナブルな活動を目指す企業にとっても参考にできる面は多い。
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写真は共同

株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント

種目
バスケ
ビジネス
下部リーグながら既成概念にとらわれない積極的な事業推進
主な実績
山谷拓志社長の下、Bリーグ2部所属ながら5億円の売上を達成しており、過去4シーズンにわたり毎年150%以上の成長を続けている。2019年4月オープンの新アリーナ「アダストリアみとアリーナ」には構想段階から自治体と積極的に協働し、オープニングゲームでは5041名の動員数を記録、B2の観客動員数新記録を樹立した。またBリーグでは初となるスポーツを核としたまちづくり事業を手がける子会社「いばらきスポーツタウン・マネジメント」を設立、水戸市の活性化にも寄与している。
評価
影響力◯/新規性◎/継続性◎
コメント
・街の歴史と市民の地元愛を最大限に生かし、街づくりと連動させた事業戦略を展開。
・既成概念にとらわれない事業の多角化によって、4シーズン連続150%以上の成長実績を残している。
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(C)B.LEAGUE

福岡ソフトバンクホークス株式会社

種目
野球
ビジネス
ファーム専用ボールパークへの大規模投資による選手育成
主な実績
2016年に竣工した『HAWKS ベースボールパーク筑後』はファームとしては異例の規模。両翼100mでLEDナイター照明も完備した2軍用のメイン球場『タマホームスタジアム筑後』、3軍用の『ホークススタジアム筑後第二』、間接光による昼光利用やLED照明完備のプロ野球最大規模となる室内練習場を活用し、2・3軍の選手を育成。充実した育成環境を提供する大規模投資が選手層の厚いチームづくりを実現し、2019年シーズン日本シリーズ優勝、3連覇へと導いた。
評価
影響力◯/新規性◯/継続性◯
コメント
・2・3軍という普段日の当たりづらい選手の育成環境への大規模投資。
・1軍だけにとどまらないエンターテインメント性の充実、選手への満足度向上、チーム全体の底上げという強化と事業の両立を実現。”
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写真は共同

株式会社千葉ロッテマリーンズ

種目
野球
ビジネス
ビジネス改革の推進による球団史上初の単独黒字達成
主な実績
大手都市銀行出身の山室晋也社長(現・清水エスパルス社長)の下、従業員の意識改革や、2億円以上を投資しての「チーム戦略部」の新設など組織改革を実行。2018年には球団初となる黒字を実現、2019年には親会社による補てんがない状態の単独黒字化を達成した。ビジネス界で実績を残してきた手腕を生かし、重要なテーマである組織改革を球団経営にも応用したことや、ファンづくりを支えるSNS戦略などにより大きな成果を挙げた。
評価
影響力◯/新規性△/継続性◯
コメント
・組織改革・意識改革の実行により、球団初の黒字経営を実現。
・SNS戦略を充実させたファンづくりなど、広報面でも他球団・他競技にとってもベンチマークとなる取り組みを実践。
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写真は共同

WBSS(ワールドボクシング・スーパーシリーズ)

種目
ボクシング
ビジネス
グローバル標準でのスポーツイベントの興行化
主な実績
さいたまスーパーアリーナで開催されたボクシングの世界戦「井上尚弥vs.ドネア」の一戦では、リングサイドのチケット最高額は、1988年3月にヘビー級統一王者マイク・タイソン初来日試合同様10万円の値が付けられ、また、ファイトマネーも推定1億円規模と伝えられた。井上尚弥という傑出したスーパースターの存在はあれども、昭和の時代から長く親しまれてきた日本ボクシング界においても、いまだに世界最高レベルの興行を実現できる可能性を示した。
評価
影響力◯/新規性◯/継続性◯
コメント
・日本国内においては伝統的コンテンツとして親しまれてきたボクシングだが、世界的に通用する日本人王者の出現を最大限に生かし、エンターテインメント性・ビジネス性の高い興行を実現することで、今後のビジネス面での発展可能性を示した。
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写真は共同

株式会社ZOZO

種目
ゴルフ
ビジネス
世界最高峰PGAゴルフツアーの日本初開催実現
主な実績
2019年10月、世界最高峰のゴルフツアーであるPGAツアーの史上初の日本開催試合となる「ZOZOチャンピオンシップ」が行われた。株式会社ZOZOとPGA TOURが主催したこの一戦は、タイガー・ウッズが通算82勝目を挙げたが、日本の松山英樹が2位となって試合を大いに盛り上げ、5万6888人の来場者数を記録。タイガー・ウッズをはじめとする世界トップクラスのプロゴルファーの招聘、前夜祭など各種関連イベント、ホスピタリティプログラムも含めた興行が大きな話題を呼び、海外コンテンツの日本開催の可能性に期待と示唆をもたらした。
評価
影響力◯/新規性◎/継続性△
コメント
・単なるスポンサーシップではなく、PGAと企業が主催することで、世界的に人気を博す米国PGAツアーの国内開催を実現させた。
・世界トップゴルファーが日本に一堂に会する機会を提供することで、多くのメディアやギャラリー来場などにつなげ、大きな話題を呼んだ。
プロフィール写真
写真は共同

評価軸について

新規性:海外モデルの輸入ではなく、独自の発想があるか。
影響力:スポーツ界に広まる可能性を秘めているか。
継続性:取り組みが継続するビジネスモデルになっているか。

各賞の趣旨について

グランプリ:日本のスポーツビジネスの目指すべき参考事例として、スポーツ界の発展に貢献するような取り組み。原則、具体的な成果の出ているものを受賞対象とする。本企画メインの賞。
ライジングスター賞:規模、知名度などの理由から大賞とはならなかったが、独自性や今後の可能性を期待し得る賞。新人賞。

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