オリックスは絶対的エースの穴をどう埋める? 4連覇へのキーポイントはやはり「中嶋采配」か
絶対的なエースだった山本由伸がMLBへ移籍。真っ先に期待がかかるのは3年連続2ケタ勝利の宮城だが、新たな戦力の台頭も必要だ 【写真は共同】
今回、評価に活用した2つの指標(wRAA、RSAA)は、スポーツナビがプロ野球の週間MVPを選出する企画でも活用しており、指標の解説を以下リンクから確認できる。
※本文は2024年3月20日時点の情報をもとに執筆。
※リンク先は外部サイトの場合があります
エースが抜けた先発陣
オリックス投手:2023年得点貢献度 【データスタジアム株式会社】
その宮城と並び、先発陣の中心を担うのが4年目の山下舜平大。昨季の新人王に輝くなどスケールの大きさは証明済みなだけに、今季は1年間ローテーションを守ることを期待される。3年連続で日本シリーズに登板した左腕・田嶋大樹も開幕ローテーション入りが有力視され、7年目の今季は離脱せずにシーズンを戦いたいところ。昨季の後半戦から頭角を現した東晃平もここまで順調な仕上がりを見せており、宮城、山下、田嶋に続く先発4本柱の一角として注目される一人だ。
昨季のシーズン途中からリリーフを務めた山岡泰輔が先発に復帰するほか、昨季ロッテで好成績を残したカスティーヨ、2022年のドラフト1位・曽谷龍平やトミー・ジョン手術からの復活を図る椋木蓮など、ローテーション候補は充実している。山本の退団により投手力の低下は避けられないところだが、今季もリーグ上位のローテーションを形成する可能性は高そうだ。
新戦力が続々と台頭する救援陣
山崎、宇田川の両右腕の調整が遅れている。昨季あらゆる場面で活躍を見せた小木田のように、新戦力の浮上が欠かせないピースになりそうだ 【写真は共同】
代わりに勝ちパターンとして期待されるのが新助っ人のマチャドだ。150キロ台のスピードボールが持ち味で、ここまでの実戦でも実力を発揮している。昨季、チーム2位の21ホールドを挙げた阿部翔太やあらゆる場面でマウンドに上がった小木田敦也は首脳陣からの信頼も厚く、今季もブルペンに欠かせない存在になりそうだ。また、オープン戦では移籍組の吉田輝星や鈴木博志、社会人出身の即戦力ルーキーである高島泰都、古田島成龍、権田琉成といった新戦力が積極的に起用されているほか、3年目の横山楓や育成2年目の才木海翔が成長を見せている。山崎颯や宇田川の調整が遅れている間にも複数の投手が芽を出しており、シーズンを通して戦う体制が整いつつある。