元木大介が12球団のトピックスを〇×予想 巨人・菅野「抑え転向論」に見解は?

大利実

昨年までコーチとして巨人に在籍していた元木氏は、今季の菅野智之の活躍をどう占うか? 【写真は共同】

 いよいよ、2024年のプロ野球が開幕する。キャンプ・オープン戦で各球団の戦力や、選手個々の調子などが見えてきたところで、昨年まで巨人のコーチを務めた元木大介氏に直球質問をぶつけた。球団ごとに用意したファンもどちらかで迷うトピックに、△なしの○か×で答えなければならないというものだ。昨年までコーチとして見ていた巨人はもちろん、対戦相手の選手の特徴も熟知する元木氏のアンサーは? 12球団ごとの見どころをズバリ予想してもらった。

阪神:佐藤輝明が30本塁打以上を打つ

元木氏の予想「×」

元木氏は巨人のベンチから、ライバルチームの主力選手のことをどう見ていたのだろうか 【写真:スリーライト】

――プロ1年目から24本、20本、24本とホームランを重ねている佐藤選手。4年目の今季、30本の大台突破はなるでしょうか?

 難しいと思います。引っ張り中心のバッターであるため、甲子園球場特有のライトからレフトに吹く浜風は非常に不利。逆方向に放り込める技術が身に付けば、可能性は出てくるでしょう。仮に、ホームランが出やすい東京ドームや横浜スタジアムが本拠地であれば、30本超えは十分にあると思います。

――昨年はキャリアハイの92打点。確実性や勝負強さは年々上がっているように感じますが、どのように見ていますか?

 去年の後半から良くなっていましたね。6月下旬に二軍に落とされてから、危機感を覚えたのだと思います。後半はボール球を見極められるようになっていました。ポテンシャルを考えれば、もっと打てるバッターです。

広島:常廣羽也斗が新人王を獲得する

元木氏の予想「×」

――青学大出身のドラフト1位・常廣投手。新人王を獲得できるでしょうか?

 映像で少し見た程度になりますが、ストレート、変化球ともにいいモノを持っているのはたしかです。ただ、新人王となると……、難しいですね。先発で新人王を獲るには、1年間ローテーションを守りながら、ひとつのラインとして二けた勝利が必要。どれだけいい素材のピッチャーでも、ローテを守っていくには体力が必要になります。

――そして、二けた勝利。

 カープのチーム状態を考えたときに、新人が二けた勝てるかと考えると、確率的に難しいかなとは思います。

DeNA:度会隆輝が1年目で10本塁打以上打つ

元木氏の予想「〇」

――オープン戦から存在感を示しているDeNA・度会選手が1年目に10本塁打以上打つかどうか。

 十分にあり得ます。バットコントロールに優れていて、芯で捉えるのが上手い。二塁打の多い中距離タイプだとは思いますが、本拠地が横浜スタジアムであれば、10本以上は打つでしょう。

――プロで活躍しているバッターで、似ているタイプはいますか?

 あえて挙げれば、カープの小園海斗選手でしょうか。1年目から2割8分、10本塁打以上をマークする技術は持っていると思います。おそらく、三浦大輔監督はよほど数字が落ちない限りは使い続けるでしょうから、野手では新人王にもっとも近い存在と言っていいでしょう。

――ポジティブな性格も目立っていますが、「プロ向き」と考えていいでしょうか?

「今どきの子」ですよね。いい度胸をしています(笑)。昔に比べると、先輩後輩の関係が緩いので、先輩にそこまで気を遣わずに自分の良さを発揮しやすい環境になっています。

巨人:菅野智之投手が抑えに転向する

元木氏の予想「×」

――プロ入り12年目を迎える菅野投手。年明けに、阿部慎之助新監督が「智之(菅野)の抑えの可能性もゼロじゃない。長い野球人生の中で経験してほしいというのもある。先発も抑えも経験して、どっちの気持ちも分かるのは彼にとってもいいと思う」とスポーツ報知のインタビューに答え、話題になりました。シーズン途中からの転向も含めて、あり得る話だと思われますか?

 さすがにないと思います。「抑え」と考えると、連投が必要になります。状況によっては、3連戦ですべて投げることもあり得る。今のコンディションを考えたときに、それが可能かと聞かれると、NOだと思います。

――先発でこそ、菅野投手の良さが発揮される。

 もちろんです。ジャイアンツが優勝するためには、智之が1年間ローテを守り、大勢がクローザーに復帰することです。智之自身も、それを一番に考えていると思います。ここ数年はコンディションの問題もあり、ローテを守れていませんから、今年が正念場。それを自覚しているので、キャンプから飛ばしていて、ブルペンでもいいボールを投げている。実戦でギアを入れたときに、どんなボールを投げるのか楽しみです。

ヤクルト:村上宗隆が復活。本塁打50本以上打つ

元木氏の予想「×」

巨人・岡本和真とのタイトル争いが楽しみなヤクルト・村上宗隆。一昨年のような活躍はあり得るか? 【写真は共同】

――2022年に56本塁打を放つなど、三冠王に輝いた村上選手。昨年は成績を落とし、31本塁打に終わりました。再び、50本の大台を超えることはあるでしょうか。

 40本は超えてくるかもしれませんが、50本となると難しいですね。一昨年、三冠王を獲ってから、バッテリーのマークがより厳しくなっています。個人的に気になるのは、三冠王の頃に比べると、体のキレがなくなっているのかなと。もっと速く鋭く、体が動いていたように思います。

――体のキレが戻ってくるかどうかがカギと。

 推測ですが、実績を残したことで自分のペースで練習ができるようになっているはずです。こうなると、どうしても走り込む量が減っていきやすい。本人なりに走っているとは思いますが……。

――本塁打王のタイトルに関してはどう見ていますか?

 そこには当然絡んでくるでしょう。昨年、岡本和真(41本)にタイトルを獲られた悔しさは当然持っているはずです。

中日:根尾昂が先発ローテーションに入る

元木氏の予想「〇」

――2022年のシーズン途中から、本格的にピッチャーに転向した根尾投手。今季、先発ローテ入りはあるでしょうか?

 かなり迷うところですが、期待を込めて「〇」にします。プロのレベルに入っても身体能力が高いことは間違いありません。それでいて、頭が良くて賢い。ただ、人づてに話を聞くと、“頑固”なところもあるようです。自分の考えをしっかりと持っているとも言えるのでしょうが、この世界は活躍できなければ終わってしまう。もう少し柔軟に物事を捉えられるようになれば、才能が一気に開花する可能性はあると思います。そこでカギを握るのが、ジャイアンツから移籍した翔(中田翔)です。

――大阪桐蔭つながりでしょうか?

 そうです。大阪桐蔭の先輩でもある今中慎二さんや翔と、食事に行ったときの写真がインスタに上がっていました。あくまでも想像ですが、後輩の面倒見がいい翔が、「お前さぁ、頑固なのは悪くないけど、もう少し柔らかい考えを持ったほうがええぞ」と、アドバイスを送ってくれているはずです。

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著者プロフィール

1977年生まれ、横浜市出身。大学卒業後、スポーツライター事務所を経て独立。中学軟式野球、高校野球を中心に取材・執筆。著書に『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』『中学野球部の教科書』(カンゼン)、構成本に『仙台育英 日本一からの招待』(須江航著/カンゼン)などがある。現在ベースボール専門メディアFull-Count(https://full-count.jp/)で、神奈川の高校野球にまつわるコラムを随時執筆中。

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