巨人は投打にトップクラスの陣容を誇る 課題だったリリーフ陣、大幅なてこ入れは実るか?
創立90周年を迎える巨人。開幕投手に決まっている戸郷ら、投打の陣容は豪華だ 【写真は共同】
今回、評価に活用した2つの指標(wRAA、RSAA)は、スポーツナビがプロ野球の週間MVPを選出する企画でも活用しており、指標の解説を以下リンクから確認できる。
※本文は2024年3月17日時点の情報をもとに執筆。
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好投手がそろう先発陣
巨人投手:2023年得点貢献度 【データスタジアム株式会社】
オールスター以降に好成績を残した投手では、3年目を迎える赤星優志にも注目だ。8月以降は6戦5勝、防御率1.36と好投を続けており、今季は年間を通してローテーションに定着したいところ。また、オフにトレードで獲得した高橋礼もここまでの実戦で先発としてアピールを続けており、開幕ローテーション入りもありそうだ。そして、昨季は不振だった菅野智之の復調もカギを握る。チームの最年長投手として、若手に負けない活躍を見せたいところだ。先発陣は昨季の時点でも強みとなっていたが、伸び盛りの若手も多い。ドラフト1位ルーキーの西舘勇陽や二軍で最多勝を獲得した松井颯などは、ここまでの実戦でリリーフとして起用されるなど、選手層が厚くなっている。
苦戦したリリーフ陣。積極補強で課題解消へ
現役ドラフトでは元阪神の馬場を獲得し、メンバーが入れ替わったリリーフ陣。昨季に比べると、層は厚くなったといえる 【写真は共同】
既存戦力に目を向けると、昨季50試合に登板した菊地大稀がリリーフでチームトップのRSAAをマーク。故障から復帰した中川皓太やルーキーイヤーの船迫大雅が活躍したほか、シーズン途中に加入したバルドナードも防御率1点台を記録した。一方、不安要素となっているのが守護神の大勢だ。昨季は故障の影響もあって27試合の登板で防御率4.50と振るわなかったが、今春のキャンプでも右ふくらはぎ痛で離脱するなど、コンディションに不安を抱えている。現状では勝ちパターンは不透明な状況となっているものの、好調な投手は多いため、必ずしも役割を固定する必要はないかもしれない。