ファン&解説者が予想!ど~なる? 2023年のプロ野球

ファンが2023年パ・リーグの順位を予想 大型補強に成功したソフトバンクが覇権を奪回か

赤星元信

森・西武の黄金時代以来、パ・リーグで三連覇したチームはいない。オリックスの前に立ちはだかるチームは? 【写真は共同】

 今年もまた「順位予想」の季節がやってきた。「順位予想」イコール「球春到来!」を実感する。ベテラン選手の引退、ドラフトでの新人選手の入団、トレード・FAでの加入……。どの選手がどんな活躍をするのか。複数の要素が絡み合って、順位予想は難しい。スポーツナビでは、1月24日から27日にかけて「ファンが予想する今季の優勝チームに関するアンケート」を行った。果たしてファンが予想したパ・リーグ優勝チームとは?

ファンが予想するパ・リーグ優勝チームは?

1位予想:ソフトバンク→オリックス→西武→ロッテ→日本ハム→楽天
2位予想:オリックス→ソフトバンク→西武→楽天→ロッテ→日本ハム
3位予想:西武→楽天→オリックス→ロッテ→日本ハム→ソフトバンク
4位予想:西武→楽天→ロッテ→日本ハム→オリックス→ソフトバンク
5位予想:ロッテ→楽天→日本ハム→西武→オリックス→ソフトバンク
6位予想:日本ハム→ロッテ→楽天→西武→ソフトバンク→オリックス


1位予想は、昨年マジック1からの2連敗で優勝を逃したソフトバンクが断トツの59.64%。オリックスが25.22%で続き、あとはダンゴ状態の開票結果であった。

 この約30年間、パ・リーグにおいて2連覇は実に8度もある。オリックスが95年・96年、西武が97年・98年、ダイエー(現ソフトバンク)が99年・00年、日本ハムが06年・07年、ソフトバンクが10年・11年と14年・15年、西武が18年・19年、そしてオリックスの21年・22年だ。逆に言えば、3連覇は難しい。今季のオリックスはジンクス打破に挑戦する。

万全の補強で今シーズンの優勝を狙うソフトバンクがファン予想1位に選ばれた 【写真は共同】

【ソフトバンク】

1位予想:59.64%
2位予想:26.17%
3位予想:8.44%
4位予想:3.01%
5位予想:1.41%
6位予想:1.33%


 7年連続2ケタ勝利、しかもすべて「貯金」5以上を稼いでいた千賀滉大がメッツ入りした。それでもユーザーが優勝「当確」を早々と出したのは、補強が凄すぎるからだろう。

 投手で有原航平(レンジャーズ1勝)、ガンケル(阪神5勝)、オスナ(ロッテ10セーブ)、捕手で嶺井博希(DeNA93試合)、野手で近藤健介(日本ハム98安打、打率.302)と多くの実力者を加えた。

 さらに21年に全143試合出場、21本塁打を放った栗原陵矢が昨季は左ヒザ故障でわずか5試合出場にとどまったが、今季は戻ってくる。逆に、これだけの戦力を持っていたら優勝は逃さないと思うのだが、そこが野球の難しいところだ。

【オリックス】

1位予想:25.22%
2位予想:46.17%
3位予想:18.93%
4位予想:6.76%
5位予想:2.15%
6位予想:0.78%


 2年連続最下位から、2年連続最後の最後で優勝を勝ち取ったオリックス。中嶋聡監督の名采配もさることながら、2年連続投手4冠の山本由伸、当代随一の打者である吉田正尚の存在が大きい。

 しかし、ただでさえリーグ最少89本塁打。そこから吉田がレッドソックス入りとなったのは、チームにとって痛い。その吉田の抜けた穴を埋めるべく「打てる捕手」森友哉(西武)をFAで獲得した。

 昨季は山本由伸、宮城大弥らの先発陣、阿部翔太、宇田川優希らのリリーバーが強力だった。今季はさらに新人左腕・曽谷龍平(白鷗大)が加わる。

 90年~94年の西武5連覇以来、久々の「リーグ3連覇」をめざす。

【西武】

1位予想:4.93 %
2位予想:12.38 %
3位予想:27.07 %
4位予想:29.47 %
5位予想:17.92 %
6位予想:8.23 %


 21年まで4年連続リーグ最下位だったチーム防御率が、22年は一躍リーグ1位になったのは驚きだった。18年、19年と「チーム防御率最下位、チーム打率1位」で2連覇を遂げた攻撃力は、「山賊打線」の異名を取った。そこから秋山翔吾(現・広島)と森友哉(現・オリックス)が抜けた。蛭間拓哉外野手(早大)をドラフト1位で獲得したが、投手力のチームへの転換を求められている。

 その投手陣は昨季、先発で高橋光成12勝、松本航7勝、今井達也5勝、サブマリンの與座海人10勝、左腕のエンス10勝、平井克典6勝、左の隅田知一郎1勝。中継ぎで平良海馬34ホールド、水上由伸31ホールド、本田圭佑20ホールド。抑えは増田達至31セーブだった。その中で最優秀中継ぎ投手となった平良が先発転向を表明している。

 新監督・松井稼頭央が投手陣をどう再構築するか、腕の見せどころだ。

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