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2020年Jリーグ新人・若手の活躍は?
“久保世代”も続々スタメンに定着
J1が再開した第2節からスタメン出場を続ける斉藤光毅。第3節ではゴールも決め、今季の目標は12点と話している
J1が再開した第2節からスタメン出場を続ける斉藤光毅。第3節ではゴールも決め、今季の目標は12点と話している【(C)J.LEAGUE】

 6月27日にJ2・J3が再開・開幕し、7月4日にJ1もリスタートしてから、Jリーグの戦いがヒートアップしている。異例の超過密日程が続く中、5人交代枠採用などの追い風もあり、各クラブともに若手の積極起用が目立っている。今夏開催予定だった東京五輪が1年延期されたことも、彼らにとっては大きな励みになっているようだ。


「FC東京で試合に出場できれば自然と外から見られる機会も増えますし、成長できるクラブだと思っているので、持ち味を出して試合に出場し続け結果を出せば、五輪も見えてくる。そこは狙っていきたいと思います」とFC東京の安部柊斗は2021年夏に後ろ倒しされた東京五輪滑り込みを目指して貪欲に突き進もうとしている。

リーダーの自覚を持つ19歳の松岡大起

 同大会を率いることが正式決定した日本代表の森保一監督も彼や中村帆高(FC東京)、金子拓郎、高嶺朋樹(ともに札幌)らを名指しで高評価している。フレッシュな面々のさらなるブレークが待たれるところだ。


 今季J1で存在感を示している注目の新人や若手を何人か挙げるとすれば、やはり各クラブでレギュラーを獲得している選手に目が行く。現時点では、横浜FCの斉藤光毅、瀬古樹、星キョーワァン、ベガルタ仙台の小畑裕馬、サガン鳥栖の松岡大起と本田風智、清水エスパルスの鈴木唯人らが代表格だろう。


 とりわけ、松岡は昨季23試合出場とすでに主力と位置付けられており、今季は19歳ながらリーダーの自覚を持ってプレーしている。


「自分はボランチなんで『この選手がいれば安心感があるな』という重さが必要。山口蛍選手や三竿健斗選手のように頼れて、チームを引っ張れる選手にならないといけない」と本人も開幕前から強い意思を口にしていた。


 その同期に負けじと本田も急成長しているのは心強い点。「同級生の大起が活躍しているのを見て、自分の中で悔しい気持ちは常に持っていた。でもそういう存在がいてくれることによって、自分が成長しないといけないという感じにさせてもらっている。いいライバルだとは思っています」と本田自身も競争をポジティブに捉えている。


 2人は7月11〜15日に千葉のJFA夢フィールドで行われたU-19日本代表合宿に参加。多くの同世代選手にとっては、今季J1全試合先発のレベルと基準を肌で感じる絶好の機会となった。鹿島アントラーズで今季3試合途中出場の荒木遼太郎は「チームで試合に出たり、結果を残したりすることが代表にも影響する。いい形でつなげられればいい」と新たな意欲を口にした。


 12日の大分トリニータ戦で出番を得たヴィッセル神戸のアタッカー・小田裕太郎も「(U-19日本代表の)影山(雅永)監督も『競争』というワードを出してきたので、自分のよさをしっかりアピールしていきたい。同世代で試合に出ている選手もいますけど、焦らずに、いい刺激にしてやっていきたい」と目を輝かせた。やはり試合に出ている鳥栖コンビらのもたらす刺激は大きかったようだ。

 松岡・本田同様に再開後のJ1で3試合連続スタメンを確保し、8日の柏レイソル戦でJ1初ゴールを奪った斉藤光毅も異彩を放つ1人。「自分は得点を求められているし、個で打開する能力をより発揮していかなきゃいけない。今季の目標は12点。去年J2で6点だったので倍取りたいなと感じてます」と彼は高い目標を掲げている。


 その先には同い年の久保建英(マジョルカ)の活躍がある。


「建英を見ているとすごい危機感を覚える。彼がやってるレベルが想定できるので、自分も基準を上げていく必要があると思います」とスペイン1部をイメージしながら、日々のプレーに没頭しているのだ。同い年の松岡や本田も「久保のことは意識している」とコメントしたことがあるが、分かりやすい指標があるのは大きい。小畑、鈴木唯人らを含め、海外挑戦やA代表入りをもくろむ高卒新人たちは、貪欲に高みを目指していくに違いない。

「久保のことは意識している」と語る同世代の選手は多い
「久保のことは意識している」と語る同世代の選手は多い【写真:ムツ・カワモリ/アフロ】

 22〜23歳の大卒新人たちは、高卒新人以上に強い危機感と向上心を持ちながらピッチに立っている。瀬古や安部、中村らは大卒組の中で順調なスタートを切っていると言えるが、前評判の高かった旗手怜央や三笘薫(ともに川崎F)らは思うような働きを見せられていない。もちろんチーム状況にもよるが、必ずしも順風満帆な選手ばかりでないのが実情だ。


「ゴールに向かうプレーだったり、タテの推進力が自分の武器なんで、そこをもっともっと伸ばしていかないといけない。それが海外組のアタッカーに勝てる部分かどうかに分からないけど、Jの舞台で試合に出続けることがまず第一」と旗手は今、自らを奮い立たせている。


 J1再開後、出場機会に恵まれず、18日の横浜FC戦でようやくピッチに立った三笘薫も「パスやドリブルなど自信を持っているところはあるけど、シュート力やスプリント力、ハードワークといったところはまだまだ。どの監督にも使われる選手にはなり切れていないと思うので、そこを目指していきます」と理想像を追い求めていくという。

元川悦子
元川悦子

1967年長野県松本市生まれ。千葉大学法経学部卒業後、業界紙、夕刊紙記者を経て、94年からフリーに。Jリーグ、日本代表、育成年代、海外まで幅広くフォロー。特に日本代表は非公開練習でもせっせと通って選手のコメントを取り、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは94年アメリカ大会から5回連続で現地へ赴いた。著書に「U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日」(小学館刊)、「蹴音」(主婦の友社)、「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年」(スキージャーナル)、「『いじらない』育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(日本放送出版協会)、「僕らがサッカーボーイズだった頃』(カンゼン刊)、「全国制覇12回より大切な清商サッカー部の教え」(ぱる出版)、「日本初の韓国代表フィジカルコーチ 池田誠剛の生きざま 日本人として韓国代表で戦う理由 」(カンゼン)など。「勝利の街に響け凱歌―松本山雅という奇跡のクラブ 」を15年4月に汐文社から上梓した

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