2020年Jリーグ新人・若手の活躍は? “久保世代”も続々スタメンに定着
J1が再開した第2節からスタメン出場を続ける斉藤光毅。第3節ではゴールも決め、今季の目標は12点と話している 【(C)J.LEAGUE】
「FC東京で試合に出場できれば自然と外から見られる機会も増えますし、成長できるクラブだと思っているので、持ち味を出して試合に出場し続け結果を出せば、五輪も見えてくる。そこは狙っていきたいと思います」とFC東京の安部柊斗は2021年夏に後ろ倒しされた東京五輪滑り込みを目指して貪欲に突き進もうとしている。
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リーダーの自覚を持つ19歳の松岡大起
今季J1で存在感を示している注目の新人や若手を何人か挙げるとすれば、やはり各クラブでレギュラーを獲得している選手に目が行く。現時点では、横浜FCの斉藤光毅、瀬古樹、星キョーワァン、ベガルタ仙台の小畑裕馬、サガン鳥栖の松岡大起と本田風智、清水エスパルスの鈴木唯人らが代表格だろう。
とりわけ、松岡は昨季23試合出場とすでに主力と位置付けられており、今季は19歳ながらリーダーの自覚を持ってプレーしている。
「自分はボランチなんで『この選手がいれば安心感があるな』という重さが必要。山口蛍選手や三竿健斗選手のように頼れて、チームを引っ張れる選手にならないといけない」と本人も開幕前から強い意思を口にしていた。
その同期に負けじと本田も急成長しているのは心強い点。「同級生の大起が活躍しているのを見て、自分の中で悔しい気持ちは常に持っていた。でもそういう存在がいてくれることによって、自分が成長しないといけないという感じにさせてもらっている。いいライバルだとは思っています」と本田自身も競争をポジティブに捉えている。
2人は7月11〜15日に千葉のJFA夢フィールドで行われたU-19日本代表合宿に参加。多くの同世代選手にとっては、今季J1全試合先発のレベルと基準を肌で感じる絶好の機会となった。鹿島アントラーズで今季3試合途中出場の荒木遼太郎は「チームで試合に出たり、結果を残したりすることが代表にも影響する。いい形でつなげられればいい」と新たな意欲を口にした。
12日の大分トリニータ戦で出番を得たヴィッセル神戸のアタッカー・小田裕太郎も「(U-19日本代表の)影山(雅永)監督も『競争』というワードを出してきたので、自分のよさをしっかりアピールしていきたい。同世代で試合に出ている選手もいますけど、焦らずに、いい刺激にしてやっていきたい」と目を輝かせた。やはり試合に出ている鳥栖コンビらのもたらす刺激は大きかったようだ。
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その先には同い年の久保建英(マジョルカ)の活躍がある。
「建英を見ているとすごい危機感を覚える。彼がやってるレベルが想定できるので、自分も基準を上げていく必要があると思います」とスペイン1部をイメージしながら、日々のプレーに没頭しているのだ。同い年の松岡や本田も「久保のことは意識している」とコメントしたことがあるが、分かりやすい指標があるのは大きい。小畑、鈴木唯人らを含め、海外挑戦やA代表入りをもくろむ高卒新人たちは、貪欲に高みを目指していくに違いない。
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「久保のことは意識している」と語る同世代の選手は多い 【写真:ムツ・カワモリ/アフロ】
「ゴールに向かうプレーだったり、タテの推進力が自分の武器なんで、そこをもっともっと伸ばしていかないといけない。それが海外組のアタッカーに勝てる部分かどうかに分からないけど、Jの舞台で試合に出続けることがまず第一」と旗手は今、自らを奮い立たせている。
J1再開後、出場機会に恵まれず、18日の横浜FC戦でようやくピッチに立った三笘薫も「パスやドリブルなど自信を持っているところはあるけど、シュート力やスプリント力、ハードワークといったところはまだまだ。どの監督にも使われる選手にはなり切れていないと思うので、そこを目指していきます」と理想像を追い求めていくという。
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