世界も驚く 「史上初」の快挙を連発した日本の選手たち東京2020全メダリストたちを一挙プレイバック【後編】
注目の新競技で続々とメダルラッシュ
パリ五輪には、メダリストの堀米雄斗、四十住さくら、開心那、中山楓奈が出場。花の都で繰り出す大技が楽しみだ。
女子複合のメダル争いは最終種目の「リード」まで熾烈を極めた。これまでの世界での実績からメダル候補として注目された野中生萌が銀メダル、野口啓代が銅メダルを獲得した。
当時32歳だった野口啓代は、東京五輪後に男子代表の楢崎智亜と結婚。野中生萌は、パリ五輪出場枠をかけた「オリンピック予選シリーズ」ボルダー&リード複合決勝で準優勝し、出場枠を獲得。2大会連続のメダルを狙う。
パリ五輪のサーフィンは、タヒチ(フランス領ポリネシア)のチョープーで行われる。
前回2位の五十嵐カノアは悲願の金メダルを狙うが、5月に同会場で行われた前哨戦は9位と振るわなかった。五十嵐にとってチョープーは10代前半から毎年訪れてきた思い入れのある場所。波を知り尽くしているだけに十分挽回のチャンスはある。
「形」で金メダルに輝いたのは沖縄市出身の喜友名諒。喜友名は2014年、2016年、2018年と世界選手権を3連覇しており、東京五輪でも実力を発揮。女子では清水希容が銀メダルを獲得した。喜友は2023年1月、清水は今年5月に現役引退を発表している。
「組手(くみて)」では、男子75㎏超級の荒賀龍太郎が銅メダルを獲得。メダル候補と期待された女子組手61キロ超級の植草歩が1次リーグで敗退するなど、組手勢が苦戦するなか、荒賀が空手母国としての意地を示した。
「日本初」連続! 世界を驚かせた日本の大躍進
2016年リオデジャネイロ大会後から代表を率いるトム・ホーバス監督は、就任当初から「金メダル」を公言。決勝は、オリンピック7連覇を達成した最強米国に75-90で力負けしたが、日本バスケット界初の銀メダルを獲得した選手たちの充実した表情は、コロナ禍の日本に勇気を与えた。
東京五輪後、コーチとしてホーバス監督を支えた恩塚亨が新監督に就任。就任直後のアジアカップで前人未踏の5連覇の偉業を成し遂げた。今年2月のパリ五輪世界最終予選でカナダを86-82で破って、3大会連続6度目の五輪出場を決めた。女子日本代表は世界ランク1位の米国、6位のベルギー、19位のドイツと1次リーグを戦う。
ボクシング日本女子として初となる金メダルに輝いた入江聖奈は、鳥取県出身者としても初の五輪金メダリスト。そんな入江はパリを目指さず、あっさりとボクシングから身を引いた。現在は大学院で大好きなカエルの研究に勤しんでいる。