世界も驚く 「史上初」の快挙を連発した日本の選手たち東京2020全メダリストたちを一挙プレイバック【後編】

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猛チャージでメダル獲得の稲見、松山はプレーオフで…

最終日の猛チャージで銀メダルを獲得した稲見萌寧 【写真:アフロ】

 霞ヶ関カンツリー倶楽部で行われたゴルフ女子最終ラウンド。稲見萌寧が米国のネリー・コルダーに次いで2位タイでホールアウトし、メダルを確定させた。ニュージーランドのリディア・コとのメダルの色をかけたプレーオフを制し、銀メダルを獲得した。日本人ゴルファー初の五輪メダルとなった。

 一方の男子は、日本のエース・松山英樹が登場。最終ラウンドで3位タイにつけた松山は、銅メダルをかけて、米国のコリン・モリカワ、アイルランドのローリー・マキロイら7人で2組に分けてのプレーオフに突入。1ホール目で惜しくもボギーとし、メダル争いから脱落した。同じく銅メダルを逃したマキロイは、「3位のためにこんなに頑張ったことない」とコメントを残している。

 松山英樹はパリ五輪への出場を表明。男子のもう1人は中島啓太、女子は前回の東京五輪でフィリピン代表として出場した笹生優花、2年連続国内ツアー年間女王の山下美夢有が出場する。

安藤美希子の銅メダルで日本は3大会連続でメダルを獲得 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】

 ウエイトリフティングは、女子59キロ級の安藤美希子が銅メダルを獲得。スナッチで94キロ、クリーン&ジャークで120キロを挙げ、合計214キロで3位に入った。ウエイトリフティングでの日本女子のメダルは、2012年ロンドン大会、16年リオデジャネイロ大会の三宅宏実に続き、3大会連続。

 パリ五輪には、安藤美希子と同じ千葉県白井市出身の鈴木梨羅が出場する。

パリこそ金メダル! さらなる飛躍が期待される選手たち

男子20km競歩で表彰台の2つを占めた池田向希と山西利和 【写真:ロイター/アフロ】

 陸上競技男子20km競歩決勝では池田向希が2位、山西利和が3位に入り、日本人初のメダルを獲得した。競歩は北海道札幌市で開催されたものの猛暑のコンディション。2人は粘り強くレースを進め、池田が銀メダル、山西が銅メダルという結果で「競歩大国日本」の名を世界にアピールした。

 今年2月に行われた陸上・日本選手権20キロ競歩では、池田向希が世界歴代3位で大会新記録の1時間16分51秒をマークして2年連続2度目の優勝。パリへの切符を得た。その記録は世界記録まで15秒差。パリ五輪でも金メダルは射程圏内にとらえている。

世界に通用する走りを見せた自転車の梶原悠未 【写真:ロイター/アフロ】

 自転車トラック競技では、梶原悠未が女子オムニアムで銀メダルを獲得。自転車競技で日本女子初のメダリストとなった。オムニアムとは、着順を競う「スクラッチ」や次々と選手が脱落する「エリミネーション」など、1日で4レースを走って合計点を争う。

 パリ五輪ではオムニアム、女子チームパシュートに出場予定の梶原は、今年2月にインドで行われたトラックアジア選手権の女子オムニアムで、4種目すべて1位の完全優勝を成し遂げた。パリでの金メダル向けて準備万端だ。

中学生からコンビを組む渡辺勇大と東野有紗が混合ダブルス初のメダルを獲得 【写真:ロイター/アフロ】

 バドミントンは「今大会で最も金メダルに近い」とも言われていた桃田賢斗が、世界ランク38位の伏兵に15-21、19-21で完敗。まさかの1次リーグで敗退という結果に終わった。

 絶対的エース・桃田の敗退が影響したのか、女子ダブルス優勝候補だった世界2位の「ナガマツペア」こと永原和可那&・松本麻佑、女子シングルスの2トップである世界3位の奥原希望、世界5位の山口茜ら他のメダル候補も次々と敗退した。

 そんななかで意地を見せたのが、「わたがしペア」こと混合ダブルスの渡辺勇大と東野有紗。中学生時代から2人で積みあげた抜群のコンビネーションを武器に、同種目日本初の銅メダルを獲得した。

「わたがしペア」は2023年の世界選手権混合ダブルスで銅メダルを獲得。世界選手権は2019年が銅、2021年が銀、2022年が銀、2023年が銅と安定した成績を残しているものの、金までは惜しくも手が届いていない。パリ五輪の目標は、もちろん念願の金メダルだ。

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