東京五輪での日本選手全メダリストをプレイバック 連続メダルを狙ってパリに挑む日本選手たち【前編】
日本時間の7月27日に開幕を迎えるパリ五輪の前に、東京五輪でメダルを獲得した選手たちを一挙にプレイバック。前編は周囲のプレッシャーに負けず、実力を見せつけたメダリストたちを中心に振り返る。東京に続けて、パリでのメダルを狙う選手たちにも注目したい。
阿部一二三、詩兄妹はパリでも健在
阿部一二三、詩は兄妹そろって2度目のW金メダルなるか 【写真:ロイター/アフロ】
そして迎えた競技最終日、新種目の柔道混合団体。男女3選手ずつ、計6選手が1度ずつ試合を行い、4勝した方が勝利するというルールだ。決勝の相手は、4大会連続メダルのテディ・リネールらを擁する強豪のフランス。金メダルが期待されたが、まさかの1-4で日本は圧倒された。
パリでは、男子は永瀬貴規、阿部一二三、ウルフ アロン、女子は阿部詩、素根輝が2大会連続の金メダルを狙う。そしてアウェイ・パリで混合団体の雪辱を期す。
須﨑優衣は吉田沙保里、伊調馨、川井梨紗子に次ぐオリンピック2連覇を目指す 【写真:エンリコ/アフロスポーツ】
日本勢は金5個(フリースタイル/男子65kg級・乙黒拓斗、フリースタイル/女子50kg級・須﨑優衣、フリースタイル/女子53kg級・向田真優、フリースタイル/女子57kg級・川井梨紗子、フリースタイル/女子62kg級・川井友香子)、銀1個(グレコローマンスタイル/男子60kg級・文田 健一郎)、銅1個(グレコローマンスタイル/男子77kg級・屋比久翔平)の計7個のメダルを獲得。特に金5個のうち4個と女子が大健闘。なかでも須﨑優衣は前回の東京を含めて海外選手に94戦無敗、国際大会は24大会連続優勝と、金メダル候補筆頭の地位は揺らがない。五輪3連覇の吉田沙保里、4連覇の伊調馨の2人に近づくことができるか?
また、東京2020で惜しくも決勝で敗れ銀メダルの文田健一郎(グレコローマンスタイル/男子60kg級)も、悲願の金メダルを狙う。
日本体操界に新たなレジェンドが誕生
橋本大輝が個人総合で連覇を達成すれば、加藤澤男、内村航平に続き、日本人3人目の偉業となる 【写真:ロイター/アフロ】
だが、東京2020で日本体操界に新たなレジェンドが誕生する。男子個人総合を史上最年少の19歳355日で制した橋本大輝である。得意の男子種目別鉄棒でも金メダルを獲得。初出場のオリンピックで2冠を達成した橋本は、パリでは「日本のエース」として乗り込む。
惜しくも銀メダルに終わった男子団体は橋本のほか、男子種目別あん馬銅メダルの萱和磨、谷川航も代表に選ばれた。橋本大輝を中心に、2016年リオデジャネイロ大会以来の金メダルを狙う。
また女子では、村上茉愛が女子種目別ゆかで銅メダルを手にした。体操女子の個人でメダル獲得は史上初の快挙となった。(1964年東京五輪の女子団体で銅メダル)
大橋悠依は、日本女子として初めて1大会で2つの金メダルを獲得した 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】
なかでも金メダル候補の瀬戸大也が最初の種目400メートル個人メドレーでまさかの予選敗退の大波乱。続く200メートルバタフライでは準決勝で敗退、背水の陣で臨んだ最後の種目200メートル個人メドレーは4位で、まさかのメダルゼロに終わった。
大橋悠依、本多灯は2大会連続のメダルを目指し、パリ五輪に出場。瀬戸は、3月23日に行われた代表選考会、男子200メートル個人メドレー決勝で1分56秒87の好タイムをマークしてトップでゴール。男子200メートルバタフライ、400メートル個人メドレーで五輪出場を逃し、最後のチャンスで3大会連続の五輪出場を決めた。(※選考会終了後、400メートル個人メドレーの追加出場が決定)