強豪スペイン、格下相手に苦戦する特性 W杯で日本が勝ち点を取る条件は?
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生命線は高強度のプレッシング
課題であった世代交代を実現し、昨年のEUROでも結果を残したスペイン代表。目指すのは、10年南アフリカ大会以来のW杯制覇だ 【写真:ムツ・カワモリ/アフロ】
サッカー専門のビッグデータコンサルティング会社『Driblab』によれば、スペインは昨年のEURO2020でも、総得点数(優勝したイタリアと並ぶ13)、ポゼッション率、1試合平均シュート数、PPDA(1回の守備フェーズで、ボールを取り戻すまでに相手チームに何本のパスを繋ぐことを許したかを示す。即時奪回力の高さを測る指標)で、いずれもトップの数値を記録した。
この攻撃的なサッカーを支える生命線が、高強度のプレッシングだ。高い位置でボールを奪い、巧みなポジションチェンジとパスワークを駆使しながら相手ゴールに迫っていく。
ルイス・エンリケ監督の選考基準もまた明確だ。ここからは定番の4-3-3システムに沿って、各ポジションごとに見ていこう。
まずセンターフォワード(CF)は、コンビネーションプレーやパスを引き出す能力に長けるだけでなく、プレスに奔走する献身性や機動力を持ち合わせていることが絶対条件だ。EURO準決勝のイタリア戦では、多機能型の代表格であるダニ・オルモがゼロトップとして起用されている。また攻撃の起点となる3トップの両翼も、突破力があるに越したことはないが、攻守に幅広い貢献ができるタイプが好まれる。
インサイドハーフはシステムの肝となるポジションで、ビルドアップ、チャンスメイク、前線からの守備、後方支援、フィニッシュワークと、ウイングに輪をかけてマルチな働きが求められる。そして、その後ろに構えるアンカーには、展開を予測しながら適切なポジションを取り、高いアンティシペーション能力でボールを奪い、テンポよくパスを回して攻撃のリズムを生み出せる選手を置く。すなわち、セルヒオ・ブスケッツのことだ。
サイドバック(SB)には、両ウイングが中に絞ったタイミングでオーバーラップを仕掛けられる攻撃センスが必須。さらにセンターバック(CB)とGKの選考においても、足元の技術やフィード能力が重要なファクターとなっている。
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