今季の男子シングルを安藤美姫が分析 圧倒的なチェン、日本選手に必要な要素は
北京五輪の最大出場枠「3」を獲得した日本勢。同時に世界選手権3連覇のネイサン・チェン(アメリカ)がみせた圧巻の演技も印象に残った男子シングル 【Getty Images】
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チェンは「王者としての貫禄や……」
元世界女王の安藤美姫さんに、今季の男子シングルについて語ってもらった 【スポーツナビ】
チェン選手の場合は、ここ数年スケート以外に学業にも取り組んでいます(イェール大学に入学、現在は休学中)。本当に自分の時間を大事にしながらスケートと向き合っていて、そのバランスがとれているのかなと見受けられました。強豪国と言われている日本の3選手との今季初の試合が世界選手権というところで、もしかしたらショートは緊張していたのかなと。冒頭のジャンプ(4回転ルッツ)での転倒は、いつもよりも少しスピード感に欠けていたため、流れに乗れなかったように見えました。でもその後は、いい集中を持ちながら後半でリカバリーもしていて、王者としての貫禄や、切り替えのうまさ、強さをすごく感じました。
2018年平昌五輪でも実力はあったのですが、若さや緊張があり、まだ演技構成点の点数が伸びにくいところもありました。でもここ数年で、演技構成点での評価を上げるためにいろいろなジャンルに挑戦し、すごく自信をつけています。ジャンプがなくても観る者を楽しませてくれるような魅力があふれるスケートで、シニアらしい男性の力強さも備わってきているので、さすがだなと思いました。
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