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堂安律、PSV加入1年目は悔しい結果に
来季活躍の鍵はゲーゲンプレスへの適応

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2019-20シーズン前半は12試合連続出場を記録するなど、確かな評価を得ていた堂安だったが、監督交代とともに出番を失った
2019-20シーズン前半は12試合連続出場を記録するなど、確かな評価を得ていた堂安だったが、監督交代とともに出番を失った【Getty Images】

 フローニンゲンからPSVへとステップアップを果たしたまでは良かったが、波に乗れないチームの中で確固たる地位を確立できないでいると、監督交代を機に出場機会を減らしてしまった。「フレッシュさを欠いている」とは監督の弁。一方の堂安律は「すべては自分が悪い」と悔しさを押し殺し、虎視眈々とポジション奪取を狙っている。この壁を乗り越えずして、未来は開けないことを、堂安は理解している。

堂安律の通信簿

・貢献度:★★☆☆☆(2点)

・戦術への適応:★★☆☆☆(2点)

・安定性・継続性:★★☆☆☆(2点)

・インパクト:★★☆☆☆(2点)

・コミュニケーション:★★★☆☆(3点)

※5点満点

自らクラブの首脳陣に働きかけて移籍を実現

 今から1年前、堂安はフローニンゲンの一員として2019-20シーズンをスタートした。


 2節のトゥエンテ戦でフローニンゲンは敗れたものの、堂安はエースの証明を果たした。この日のフローニンゲンは前半のうちに退場者が2人出てしまい、劣勢に追い込まれた。ミケ・テ・ウィーリク主将がレッドカードを受けたことにより、副将の堂安がキャプテンマークを巻いてチームを引っ張った。


 2点を追う状況になった84分、こぼれ球を拾った堂安は左足を鋭く振り抜くと、低い弾道のシュートがゴール右隅に吸い込まれ、スタジアムの雰囲気を一変させた。


 あの頃のフローニンゲンは、攻撃に関しては堂安が絡まないと何も生まれなかった。


「英語をうまくしゃべれないので、レフェリーに文句を言えるわけでもない。だから、プレーでチームを引っ張りました」と語った堂安だが、オランダ人記者は「堂安はもう英語でインタビューの受け答えができる。プレーも素晴らしく、立派にキャプテンを務めることができる」と太鼓判を押していた。


 だが、堂安にとってこのトゥエンテ戦がフローニンゲンでの最後の試合になった。オランダ三大クラブのひとつ、PSVへのステップアップを果たしたのだ。


 フローニンゲンは当初、堂安を放出するつもりがなかったが、堂安はクラブの首脳陣に直接働きかけて、移籍を実現させた。


 6節のフィテッセ戦で交代出場してPSVデビューを飾った堂安は、翌7節のアヤックス戦こそ出場機会がなかったが、続くフローニンゲン戦から12試合連続出場し、19年を終えた。そのうち先発は11回を数えた。

かつての恩師が監督に就任したものの…

一本調子になりがちなPSVの攻撃において、堂安がリズムを変えられる貴重な存在であることは間違いないのだが
一本調子になりがちなPSVの攻撃において、堂安がリズムを変えられる貴重な存在であることは間違いないのだが【Getty Images】

 堂安に対する評価は、オランダでふたつに分かれた。


 積極的に堂安に出場機会を与えたマルク・ファン・ボメル監督は「堂安はとてもクレバーな選手」と高く評価した。オランダメディアの中にも「PSVの攻撃が一本調子に陥りやすいなか、堂安は中盤と前線をうまくつなぎ、チームのリズムを変えることができる」と、戦術面を認める記者がいた。


 一方、フローニンゲン時代のようなスケールの大きなプレーが、PSVでは影を潜めてしまった。そんな堂安に対し、物足りなさを感じる声も多く聞かれた。2ゴール1アシストという結果は、堂安の能力とPSVのアタッカーに求められる役割を鑑みても、不満の残る数字だった。


 そんな堂安が批判の声を黙らせた試合があった。

中田徹
中田徹

1966年生まれ。転勤族だったため、住む先々の土地でサッカーを楽しむことが基本姿勢。86年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会を23試合観戦したことでサッカー観を養い、市井(しせい)の立場から“日常の中のサッカー”を語り続けている。W杯やユーロ(欧州選手権)をはじめオランダリーグ、ベルギーリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなどを現地取材、リポートしている

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