“イチロー語録”から哲学を読み解く
何を語ってきたのか

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連載:第9回

イチローの言葉には人を惹きつける魅力がある。そのひとつひとつに耳を傾けたい
イチローの言葉には人を惹きつける魅力がある。そのひとつひとつに耳を傾けたい【Getty Images】

 イチローの言葉は生きていた。


 ユーモアあり、感情あり、メッセージあり、時に毒あり。


 たとえその日、一言か二言しか話さなかったとしても、それが見出しになったのは、彼の言葉が持つ力強さゆえ。


 伝説の深夜会見でも、多くがイチローの言葉に魅了されたが、臆することなく考えたこと、思ったことを言葉にできる表現力は、他に類を見ない。そして時に、その言葉のひとつひとつに野球哲学をにじませた。


 イチローは何を語ってきたのか。言葉の数々をたどった。

プロとして勝つだけが目的ではない

キーワード:矜持


 プロとしてのあり方、プロ意識を語った言葉も少なくなかった。


「一番になりたかったですね。僕は、ナンバ−ワンになりたい人ですから。オンリーワンの方がいいなんて言っている甘いヤツが大嫌い、僕は。この世界に生きているものとしてはね。競争の世界ですから。そういう意味で」


 2008年のシーズン最終戦。ダスティン・ペドロイヤ(レッドソックス)とシーズンの最多安打争いを繰り広げる中、結局、213本でタイトルを分け合った。ハッとさせられるような言葉だった。


 2004年10月1日(現地時間、日本時間2日)――シーズン最多安打記録を更新した夜には、こんな話もしている。

丹羽政善

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米し、インディアナ州立大学スポーツマーケティング学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行っているほか、NHK BS−1で放送されている「ワールドスポーツMLB」にも出演している。

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