G大阪で「10番」を背負った二川孝広の今 人工芝のグラウンドでボールを追う日々
肩の力が抜け、リラックスした表情で取材陣を迎えてくれた二川孝広。果たして、どんな話が聞けるのか 【撮影:熊谷仁男】
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学校でサッカー部のコーチをしながら……
華麗なパサーとして多くのサッカーファンを魅了した二川孝広。繊細なボールタッチやラストパスの精度は未だ健在だ 【撮影:熊谷仁男】
僕は出てないんですよ。ベンチには入ったんですけれども、1分も出ていない。
――合流自体遅れたのですか?
チームが始動してから、2週間くらい経ってからじゃないですかね。合流したのは。
――結構余裕があったんですね。
引っ越しの準備とかそんなのがあって。
――あ、引っ越しということは、単身赴任ではなかったんですね。
はい、(栃木には)家族で行っていました。慰留はされてないです。
――栃木では大黒選手と一緒でしたね。
はい、久しぶりに。なんですが、試合では大黒となかなかできず。チャンスはもらったんですけれど、期待に応えることができなかった。残念でした。
――すると、FCティアモ枚方の方から声がかかったと。
そうですね。もともとティアモとは接点があったので。まだ(所属先が)決まっていないということでオファーをいただきました。基本はJでやりたい気持ちもあったんですけれど、(2018)年内には結論を出したかったので。
――ティアモは社会人チームですよね。契約の形態はどうなっているんですか?
昼間に働きながらサッカーをするということで、その斡旋(あっせん)してもらう仕事のお給料が報酬になっています。学校でサッカー部のコーチをやっているんです。
FCティアモ枚方での現在、G大阪時代の晩年に感じていた想いを隠さず話してくれた 【撮影:熊谷仁男】
ほぼ毎日ですね。週1休みで、週末は試合。ほぼJと一緒です、リズム的には。練習の時間帯は午前中が多い。
――関西リーグのなかではいい環境のようですね。
僕は他のクラブのことを知っているわけじゃないですけれど、グラウンドもちゃんと確保してくれています。週末の練習場所に関しては難しい部分もあるんですけれど、普段の練習はしっかりやれているので、この地域では恵まれている方なのかなと。まずJFLを目指しているので、真剣に、勝負にこだわって練習に取り組んでいると思います。
――集中度の高いフィニッシュの練習でも、特に二川さんの精度は際立って見えます。
そうですね。戦力として必要とされてきたので、結果で応えていきたいという気持ちはあります。ただ、やっぱりいいコンディションにもっていかないと、試合でもいいパフォーマンスはできない。練習に使用しているグラウンドが人工芝っていう難しさはあるんですけれど、けがなくいいコンディションをつくってチームに絡んでいきたいな、と。
――30代になると体質が変わってくるところもあると思います。プレーに必要なコンディションを保つために、どのような工夫をしていますか?
身体のケアの部分に気を遣うようになりました。具体的には準備段階だったり、終わってからのストレッチを入念にするようにしたり。
――Jでやっていたことを……。
そうですね、より丁寧に。人工芝ということで、やはり天然芝とは負担の度合いが違うので。
――人工芝で一番影響があるのは膝でしょうか?
膝、足首……でも筋肉系も(痛みや違和感が)来ますね。
――でも、まったくダッシュしないというわけにもいかないですよね。
そうですね(苦笑)、だからダッシュをする時は(できるだけ余計な負荷がかからないよう)意識して、気を付けながらしたりしていますけど。
――いざ試合になれば、いつもどおりに。
そこは問題なく。
――開幕戦での出場はありませんでしたが、今後起用されるとすると、どのポジションになりそうですか?
おそらく左サイドハーフだと思います。ただ、中盤のどこで出るかはっきりはしていないですけど。ボランチもなくはないですが、サイドハーフでなければトップ下の可能性もあると思います。
――まだ試合に出ていない段階でこういう話をするのもなんなのですが、関西リーグでどのくらいのパフォーマンスが発揮できると予想しますか?
そこまでレベルも低いということもないだろうし、そんなに簡単ではないと思います。やっぱり、自分が出たとしても。