連載:サッカー黄金世代「同窓会」

同級生との対戦が一番のモチベーション、絶対に負けねえぞ! 黄金世代「同窓会」

構成:飯尾篤史
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ワールドユース準優勝の金字塔から20年……。彼らは今、何を思うのか 【写真:JFA/アフロ】

 1979年生まれの黄金世代のメンバーは今年、40歳を迎える。とっくに引退していてもおかしくない年齢だが、小野伸二をはじめとして今なお現役を続けている選手も多い。彼らはなぜ、選手として息が長いのか――。ナイジェリア・ワールドユース準優勝20周年記念企画もいよいよラスト2回。今のこと、これからのこと、そして本人たちによる「黄金世代論」をお送りする。(出演:小野伸二、稲本潤一、永井雄一郎、中田浩二、南雄太、酒井友之、播戸竜二)

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黄金世代のことを愛してる

――最後のテーマです。99年のナイジェリア・ワールドユースから20年が経ちました。「黄金世代」のみなさんが成し遂げた準優勝は、日本サッカー史において間違いなく金字塔でしたが、この20年、それを超える成績、「黄金世代」を超える世代が出てきていません。

小野:どうなんですかね。サッカーのレベル自体は今の方が明らかに高いし、僕らよりもうまくて、速い選手はたくさんいるけど、個性のある選手がここまで同世代にそろってるっていうのは、あまりないのかな。どうかな?

中田:そうだね。海外で活躍している選手もたくさんいるけど、いろいろな個性がチームとしてうまくハマったっていうことで言えば、珍しかったのかもしれないね。

小野:ただ、周りの人は「黄金世代はすごい」って言ってくれるけど、僕らは自分たちのことを「すごい」なんて思ってないし、その後の世代も、浩二が言ったように、海外にたくさん出てるから、そういうのを見ると、よっぽどすごいなって感じるけどね。

稲本:海外の所属クラブのレベルは、明らかに上がってるよね。

中田:(ワールドユース)準優勝したから、そうやって、よく言ってもらえるところはあるだろうね。

播戸:でも、俺はけっこう誇りに思うけどな、俺はね。世界2位でさ、「黄金世代」と言われて。その後、「調子乗り世代」とか、「プラチナ世代」とか出てきて、一人ひとりを見ると、すごい選手がいっぱいおんねんけど、世代として大きな結果を残したわけではないから。だから「やっぱり黄金世代って、すごいよね」って、俺は思ってる。

稲本:一番、愛してるやん(笑)。

播戸:愛してる。俺は、愛してるよ!

小野:愛してないわけじゃないからね、俺らもね(笑)。

播戸:逆に、なんて言うのかな。ちょっと客観的に見てるところはあるかもしれへんな。「黄金世代」のど真ん中にはおらへんから。あとから入ってきたし、サブやし。

一同:(笑)
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著者プロフィール

東京都生まれ。明治大学を卒業後、編集プロダクションを経て、日本スポーツ企画出版社に入社し、「週刊サッカーダイジェスト」編集部に配属。2012年からフリーランスに転身し、国内外のサッカーシーンを取材する。著書に『黄金の1年 一流Jリーガー19人が明かす分岐点』(ソル・メディア)、『残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日』(講談社)、構成として岡崎慎司『未到 奇跡の一年』(KKベストセラーズ)などがある。

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