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ワイドサーブからの攻撃が光った錦織圭
浅越しのぶの全米オープンテニス解説

 テニスの四大大会最終戦「全米オープン」第6日が1日(日本時間2日)、米国のビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで行われた。男子シングルス3回戦に出場した世界ランク19位の錦織圭(日清食品)は、世界ランク13位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)にセットカウント3−1(6−4、6−4、5−7、6−1)で勝利し、2年ぶりの全米ベスト16に進出した。

 錦織は試合前、ベンチでの準備中にタイムバイオレーション(遅延行為)の注意を受けてコートへ。第1セット序盤の3ゲームを連続して落とす形でスタートするも、ペースを取り戻した。

 スポーツナビでは、04年全米オープン女子シングルスでベスト8に進出した、元プロテニスプレーヤーの浅越しのぶさんに試合解説を伺った。

思わぬスタートも…すぐに挽回した錦織

全米オープン3回戦に勝利し、ベスト16に進出した錦織圭
全米オープン3回戦に勝利し、ベスト16に進出した錦織圭【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

 ちょっと“思わぬ出だし”でしたが、ゲームをひとつキープして、ゲームカウント1−4にしてからは落ち着いて自分のプレーを取り戻したのではないでしょうか。長年の経験や実力があるからこそ、第1セットのうちにすぐに挽回できたのではないかなと思いました。


 まさかあそこでタイムバイオレーションを取られるとは、だれも思っていなかったと思いますが、そのままズルズルといかなかったのは、やはりさすがですね。


 第1セットの終わりごろには、錦織選手が主導権を握る展開になる事が多かったです。クロスラリーを中心に相手を左右に走らせて振っていました。世界ランキングはシュワルツマン選手の方が上なのですが、ショット自体は錦織選手の方が上。コートの中に入ってくる錦織選手のボールの方が、勢いはありました。それで主導権をしっかりと握れることができたのではないでしょうか。


 錦織選手は、ベースラインから下がった位置でのラリー戦から、コートの中にササッと入ってきて、そこから左右に角度をつけたボールを打ったり、その(攻撃の)タイミングが早かったりするところに特徴があります。そこはシュワルツマン選手にはないショットです。シュワルツマン選手もリカバリーが素晴らしい選手なのですが、少しでも中に入って打たれるだけで、返ってくる(ボールの)スピードは全然違います。


 シュワルツマン選手も錦織選手と同じくストローカータイプの選手(※守備力が高く、ラリーを長く続ける選手)ですので、普通のベースラインの打ち合いはすごく上手だなと思います。錦織選手がただベースラインから後ろで打つだけだったら、今日は勝てなかったと思います。しかし二人のラリーを見比べてみると、錦織選手のプレーにはベースラインの中に入って打つというショットがやはり随所に見られたので、そこが違うところだったと思いますね。

構成:スポーツナビ

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