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冬季五輪に並ぶ珍名モズカッチャン
「競馬巴投げ!第162回」1万円馬券勝負

フィンランドのヤンネ・アホネン

[写真1]ディアドラ
[写真1]ディアドラ【写真:乗峯栄一】

 スキー・ジャンプの葛西紀明が45歳で8回目のオリンピック出場となり話題になっているが、フィンランドのヤンネ・アホネンも40歳で7回目のオリンピック出場を果たすそうだ。「きみは坂田利夫か」などと、最初のうちは笑っていたが、過去6回のオリンピックでは2個のメダルを取っているし(葛西は3個)大したものだ。

あの時の絶望感は忘れられない

[写真2]クリンチャー
[写真2]クリンチャー【写真:乗峯栄一】

 まったく個人的なことだが、冬のスポーツは、やっていて全然楽しいと思ったことがない。


 スキーも4、5回やったことがあるが、寒いし、尻もちついて冷たいし、楽しい思い出が一度もない。


 昔、定時制高校の教員をしていたとき、職場仲間で志賀高原に連れて行かれた事がある。皆で滑るのかと思いきや「ここからは単独行動」などと言われてほっぽり出される。リフト見ると乗場までが10メートルほどの上り坂で、しかも行列が出来ている。スキー板を真横にしてガチガチ上がれば行ける自信はあったが、そんな人間は一人もいない。みんな、ノルディック距離競技選手のように、真上を向いて板を“ハの字”にして上がっている。一人だけ初心者のような格好は出来ない。ハの字でトライしたら5メートル上った所で案の定、力尽き、後ろの5人ぐらい引き連れて窪地に墜落するという“リフト乗り場事故”を引き起こしてしまった。


 深く反省した。ハの字をやめ、2枚横向きで堅実に上ろうと考えていると、4列並んでいるリフトの中で一つだけ、すいているものがある。「ああ良かった」とそれに乗ると、ほとんどスキーヤーがいない場所に連れていかれた。下を見ると絶壁である。上級者コースのリフトに乗ったようなのだ。


 上級者コースといっても、今から思えば斜度20度位のものなんだろうが、何だかしらないが、絶壁の上にコブだらけだ。「何でこんなにコブがあるんだ」と怒りの叫びを上げたが、あのコブというのは意図的に作るものらしい。上級者というのはコブがないと面白くないものらしい。「面白がるためにスキーやってんじゃねえ!」と訳の分からない叫びをあげた。後ろのリフトの降り場を振り返り「下りのリフトに乗れない?」と呟いてみたが、寂しく首を振られる。下りのリフトというのは、ケガ人搬送とか、緊急の場合しか使わないものらしい。あの時の絶望感は忘れられない。ほとんどスキー板を使わず、尻だけで、泣きながら、滑り降りた。

みんな、氷をナメてんな

[写真3]モズカッチャンと鮫島調教師
[写真3]モズカッチャンと鮫島調教師【写真:乗峯栄一】

 前回、上村愛子なんか出ていたモーグル・スキーという競技は、コブを真っ直ぐ滑るだけでなく(斜度も30度以上あるらしい)途中のジャンプ台で宙返りしたりする。何のためにそんなことする必要がある? コブだらけの斜面滑って宙返りするのが、日常生活で何か役に立つか?


 スピードスケートのリンクに手摺りがないのにも、テレビ観戦していて(ただ一人だけかもしれないが)感心した。「5メートル先の、あの手摺りまで頑張ろう」という、目標物たる手摺りがない。さらにスタート時「ああ1秒の静止が出来ません。フォルススタートです」などと言う。あんな上体かがめた体勢で静止する方がおかしい。「動かなければ金メダル」でもいい。みんな、氷をナメてんな。

乗峯栄一
乗峯栄一
 1955年岡山県生まれ。文筆業。92年「奈良林さんのアドバイス」で「小説新潮」新人賞佳作受賞。98年「なにわ忠臣蔵伝説」で朝日新人文学賞受賞。92年より大阪スポニチで競馬コラム連載中で、そのせいで折あらば栗東トレセンに出向いている。著書に「なにわ忠臣蔵伝説」(朝日出版社)「いつかバラの花咲く馬券を」(アールズ出版)等。ブログ「乗峯栄一のトレセン・リポート」

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