サンタフェからの年賀状 「競馬巴投げ!第161回」1万円馬券勝負

乗峯栄一

年賀状は年の初めに“年賀”として書くものだろうが

[写真1]アクションスター 【写真:乗峯栄一】

 ぼくはどうしても「年賀状を年の瀬に書く」ということが納得できない。

「年賀状は年の初めに“年賀”として書くものだろうが」などと考える。そうはいっても、元旦や三日の日には何十人かから年賀状をもらい、それはまあ、ありがたいことなので、その人の文面を読み、返事を書くということになる。

 必然的に、毎年、返事は遅れ遅れになるわけで、そこにはジレンマもある。

 それに、ぼくの場合、1月3日が誕生日で、いま、割と一生懸命やっているFacebookでは、たくさんの祝辞をもらう。それの返事の方を先に書きたくなり(Facebookの返事の方が簡単というのも大きな理由だ)、そのうち金杯の予想やら、金杯後の原稿なんかもあって、連休明けの9日になって、ようやく年賀状の返事を出した。でもまあ、10日前後になって年賀状を投函するというのは、ぼくの場合、よくあることだ。

「分かった。じゃあ、10円切手百枚くれ!」

[写真2]サンタフェチーフ 【写真:乗峯栄一】

 しかし今年は様子が少し違った。

 7日ごろに、郵便受けに、次のようなビラが入っていた。

「1月7日を過ぎたら、年賀状には10円切手を貼っていただかないといけません」

 ぼくはめったに葉書なんか出さないから、去年から普通葉書が62円になってることも知らなかった。年賀状が52円というのは、日本郵政としては、年賀状販促キャンペーンの一貫で、10円値下げして「その代わり、その値下げ期間は12月15日から1月7日までだよ」ということが言いたかったわけだ。

 それはまあ、それで仕方ないかということで、約90枚の年賀状を持って、近くの郵便局に向かう。去年までならポストに投函すればよかったのだが、10円分を足さないといけないからだ。たとえ10円でも、いつも世話になっている人に払わせたら、これは大変な失礼になる。

 年賀状は90枚ぐらいあるが、これだけあれば、「料金別納」か何かでスタンプでも押して済ませてくれるだろうと思っていた。

 それを窓口で言うと、係りのおねえさん、「いえ、ご自分で切手貼っていただきます」と言った。ここで頭に来た。90枚の年賀状に一枚一枚10円切手貼っていけって言うのだ。

「分かった。じゃあ、10円切手百枚くれ!」と、このあたりからちょっと声が大きくなる。

 小さな郵便局だが、連休明けだから、おばちゃんたちで混雑している。そのおばちゃんたちがこっちに視線を送ってくるのが分かる。

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著者プロフィール

 1955年岡山県生まれ。文筆業。92年「奈良林さんのアドバイス」で「小説新潮」新人賞佳作受賞。98年「なにわ忠臣蔵伝説」で朝日新人文学賞受賞。92年より大阪スポニチで競馬コラム連載中で、そのせいで折あらば栗東トレセンに出向いている。著書に「なにわ忠臣蔵伝説」(朝日出版社)「いつかバラの花咲く馬券を」(アールズ出版)等。ブログ「乗峯栄一のトレセン・リポート」

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