正しい発想、マカヒキがえるの勝利 「競馬巴投げ!第157回」1万円馬券勝負
「迷惑かけたかった」……何だ、これは?
[写真1]キタサンブラック 【写真:乗峯栄一】
男は千葉県警の取り調べに対し「非破壊検査の待遇に不満があり、迷惑かけたかった」と動機を供述する。
この事件、「非破壊検査」という会社の放射性物質の管理の問題とか、放射能汚染の問題とか、「非破壊検査」という会社の下請け会社員への待遇とか、40歳男は盗むだけでなぜ親会社を脅迫しなかったのかとか、色々ひっかかる問題点がある。
でもそういう大きな問題を全部飛び越えて、ぼくには「迷惑かけたかった」の一言が無性にひっかかった。何だ、これは?
謙遜されてんのか、挑発されてんのか
[写真2]サウンズオブアース 【写真:乗峯栄一】
こういう場合は「待遇の悪い親会社にいやがらせをしたかった」とか「親会社を困らせたかった」とか“挑発一本”で行かなくてはいけない。「犯人供述の基本」が出来ていない。
相撲でも野球でも放送終了時に実況アナが解説者に「ありがとうございました」と言う。これに対し「失礼しました」などと解説者が答えるのが基本だ。そこで「なぜ失礼なことしたんだ」と詰問するアナウンサーはいない。
でもこのとき、もし「ありがとうございました」というアナウンサーに、解説者が「失礼したかったです」と言ったらどうなる。アナウンサーは困るだろう。
よその家から帰る時、家主から「よく来てくれましたねえ」と言われ「お邪魔しました」と言うのが基本だが、このとき、もし客の方が「お邪魔したかったです」と言ったらどうなる。一瞬絶句するだろうが。
役所のサービスセンターあたりで、何か手続きして貰い、職員が「これでいいですか?」と言い「お手数かけました」と礼の気持ちを込めて言うのが基本だ。このときもし「これでいいですか?」に対して「お手数かけたかったです」と言うと、何だ?ということになる。
イリジウム男の影響で、今後こういう意味不明会話が流行るかもしれないと危惧していた。