日本代表が勝ち抜くためのポイントは? ラグビーW杯の対戦相手が決定
世界4位のアイルランドと同組に
2015年W杯で南アフリカを破った日本代表。再び世界を驚かせることができるか? 【写真:アフロ】
日本代表は前回大会でベスト4以上のチーム、そして優勝経験のあるチームと同じ組にならなかったという点から見れば、ほかの組と比較すると戦いやすいプールに入ったと言えよう。ただ、それはほかのチームにとっても同様で、ホスト国と対戦するのは好ましくないと思うかもしれないが、日本代表と同じバンド3に属していた前回大会3位のアルゼンチンや、成長著しいジョージアと同組にならなくて良かったと思っているはずだ。
体が大きく、フィジカルが強いチームにどう勝つか
W杯組み合わせ抽選会に出席した日本代表ジョセフHC(左)と堀江翔太 【斉藤健仁】
またヨーロッパ・オセアニアのプレーオフウィナーは、スペイン、ロシア、ドイツといったチームに可能性があるヨーロッパ地区2位と、フィジー、サモア、トンガの中の最下位のチームでプレーオフを行い、勝利したチームがW杯出場権を得る。
アイランダーの3チームは、16年と17年に行われるパシフィック・ネーションズカップで出場権を争う。昨年はフィジーが2勝、サモアが1勝1敗、トンガが2敗。今年も7月に同大会が行われ、1位がオセアニア地区1位としてプールDに、2位がイングランド、フランス、アルゼンチンと同組のプールCに、そして3位がプレーオフに回る。よってプールAは、ヨーロッパとの力関係を考えるとトンガかサモアのいずれかとなろう。
つまり、19年W杯の本番で、日本代表はヨーロッパのチームが3チーム、そしてアイランダーのチームと同組になるだろう。2敗すると目標とするベスト8進出は厳しくなる。日本代表は、大きくてフィジカルの強いチームがそろったプールをどのように戦い、どう勝っていくか――。
ジョセフHC「日本はトライを取る能力がある」
ジョセフHCは日本の気候がアドバンテージになりそうだと語る 【斉藤健仁】
エディー・ジャパンの初期のように、ボール保持にこだわるとFWの選手が大きいチームに、圧倒されたり、抱え上げられたりしてターンオーバーを許してしまう。グラバーキック(地面に転がす)やハイパントなどのキックをうまく使って、相手を動かしながら、ぶつかり合いを減らしてフィットネスを温存しつつ、スマートなアタックでトライを狙っていく。
「世界で3番目に強い」とジョセフHCが評価するアイルランド、「誇り高きチーム」と同HCが言うスコットランドと戦うことを想定すると、問題になってくるのはディフェンスだろう。