日本代表が勝ち抜くためのポイントは? ラグビーW杯の対戦相手が決定

斉藤健仁

世界4位のアイルランドと同組に

2015年W杯で南アフリカを破った日本代表。再び世界を驚かせることができるか? 【写真:アフロ】

 5月10日、京都で2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップ(W杯)の組み合わせ抽選会が行われた。その結果、世界ランキング11位の日本代表はプールAに入り、同4位のアイルランド、同5位のスコットランド、ヨーロッパ地区1位、ヨーロッパ・オセアニアのプレーオフウィナーと同組となった。そんなプールAで日本がどのような戦い方をすれば勝つことができるか考察してみたい。

 日本代表は前回大会でベスト4以上のチーム、そして優勝経験のあるチームと同じ組にならなかったという点から見れば、ほかの組と比較すると戦いやすいプールに入ったと言えよう。ただ、それはほかのチームにとっても同様で、ホスト国と対戦するのは好ましくないと思うかもしれないが、日本代表と同じバンド3に属していた前回大会3位のアルゼンチンや、成長著しいジョージアと同組にならなくて良かったと思っているはずだ。

体が大きく、フィジカルが強いチームにどう勝つか

W杯組み合わせ抽選会に出席した日本代表ジョセフHC(左)と堀江翔太 【斉藤健仁】

 まずアイルランドとスコットランド以外の2チームを予想したい。ヨーロッパ地区1位は、17年と18年に行われるシックス・ネーションズに次ぐ6カ国で行われている大会で決まる。2017年大会はルーマニア代表が首位に立った。すでに出場権を獲得しているジョージアは除くと2位はスペインだが、勝ち点差は6あることを考えると、6月に熊本で対戦するルーマニアが有力。

 またヨーロッパ・オセアニアのプレーオフウィナーは、スペイン、ロシア、ドイツといったチームに可能性があるヨーロッパ地区2位と、フィジー、サモア、トンガの中の最下位のチームでプレーオフを行い、勝利したチームがW杯出場権を得る。

 アイランダーの3チームは、16年と17年に行われるパシフィック・ネーションズカップで出場権を争う。昨年はフィジーが2勝、サモアが1勝1敗、トンガが2敗。今年も7月に同大会が行われ、1位がオセアニア地区1位としてプールDに、2位がイングランド、フランス、アルゼンチンと同組のプールCに、そして3位がプレーオフに回る。よってプールAは、ヨーロッパとの力関係を考えるとトンガかサモアのいずれかとなろう。

 つまり、19年W杯の本番で、日本代表はヨーロッパのチームが3チーム、そしてアイランダーのチームと同組になるだろう。2敗すると目標とするベスト8進出は厳しくなる。日本代表は、大きくてフィジカルの強いチームがそろったプールをどのように戦い、どう勝っていくか――。

ジョセフHC「日本はトライを取る能力がある」

ジョセフHCは日本の気候がアドバンテージになりそうだと語る 【斉藤健仁】

 攻撃に関して日本代表のジェイミー・ジョセフHCは「キッキングゲームとアンストラクチャー(崩れた局面)からのアタックがアドバンテージになるし、サンウルブズを見てわかるように日本のチームはトライを取る能力があり、テストマッチで勝つ力量は持っている。W杯は暑い時期に行われるが、そこは我々にとってアドバンテージになるかもしれない」と自信をのぞかせる。

 エディー・ジャパンの初期のように、ボール保持にこだわるとFWの選手が大きいチームに、圧倒されたり、抱え上げられたりしてターンオーバーを許してしまう。グラバーキック(地面に転がす)やハイパントなどのキックをうまく使って、相手を動かしながら、ぶつかり合いを減らしてフィットネスを温存しつつ、スマートなアタックでトライを狙っていく。

「世界で3番目に強い」とジョセフHCが評価するアイルランド、「誇り高きチーム」と同HCが言うスコットランドと戦うことを想定すると、問題になってくるのはディフェンスだろう。

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著者プロフィール

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)、「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「ラグビー語辞典」(誠文堂新光社)、「はじめてでもよく分かるラグビー観戦入門」(海竜社)など著書多数。

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