知念雄、スクラムの奥深さを学ぶ日々 「1回の練習から成長できるように」
「スクラムでプレッシャーをかけられれば……」
香港戦でボールを持って突進する知念 【築田純】
「前半は風下だったので『自陣にいる時間が増えるぞ』と試合前から話していました。また、暑さと強風もあってハンドリングエラーも多かったです。スクラムでプレッシャーをかけられれば試合を優位に進めることができるのですが、イーブンで組まれてしまったのでチームに勢いをつけることができませんでした」
PRとして最前列でスクラムを組む知念。日本代表のFW平均体重は107キロで、香港代表は104キロ。それだけの重さとパワーを誇る選手たちが、まずは仲間と組んでひとかたまりとなり、そこから相手と組み合って力の限り押し合う……。パワー対決の代名詞と言えるスクラムだが、その繊細さと奥深さを知念は感じていた。
“日本代表のスクラム”を習得中
東芝では左PRを務めることが多いが、日本代表では右PRでプレーしている(写真は韓国戦) 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
「組み方が違うのでまだまだです。合宿でも一週間でライブスクラム(8人対8人で組む練習)は1回だけでしたから、今日のような試合を大事にして慣れないといけません。相馬(朋和)コーチには『悪い時はクセが出ていて、それは今のスタイルに合わない』と言われました。ビデオを見て、話を聞いて修正したいです」
また、日本代表のスクラムはバランスが重要になるので、意気込みがマイナスに出ることもあった。
「前半にスクラムを押されて反則を取られましたが、あの時はシンビン(10分間の一時退場)で7人しかいなかったので、カバーしようと思って前に出ようとしました。ただ、それによってバランスが崩れて押されてしまったので、反省しています」