「憧れ」の浅田真央に近づくために スター候補・永井優香が見据える未来
日本女子フィギュアの次世代を担う16歳、永井優香。目指すは「人を感動させられるスケーター」 【Getty Images】
永井は現在、練習漬けの日々を送っている。学校がある日は朝・昼・夜とトレーニングに充てているほど。それでも中学生のときより、スケートに集中できる環境に身を置いたことで「全然楽になった」と笑う。自身の性格は本人いわく「マイペース」。屈託ない笑顔を見せながら、時おり芯を感じさせる高校2年生の素顔に迫った。
スケートを始めたきっかけは浅田
7歳くらいです。ちょうど2006年のトリノ五輪の後くらいに始めました。05年12月の全日本選手権が終わって、1月くらいに東大和(東京)の教室に入ったので正確に言えばトリノ五輪の前になりますけど、本格的に始めたのは06年の4月くらいです。
――全日本選手権を見てという感じだったのですか?
あまり覚えてはいないんですけど、テレビで浅田選手を見て「すごい」と言っていたらしいです(笑)。「これをやってみたい」と遊びにいったら楽しかったので、たまに滑りに行くようになったという感じですね。
――ジャンプを跳べるようになったのはいつごろですか?
1回転はすぐに跳べたと思いますけど、シングルアクセルを跳べるようになったのは始めてから1年くらいたってからだと思います。2回転は1つ跳べたら、ぽんぽんとけっこう跳べるようになりましたね。ダブルアクセルは(2回転が跳べるようになってから)1年くらいかかりましたけど。
トリプルは1回跳べたと思ったらけがをしてしまって、しばらく跳べなかったです。安定してきたのが中学1年生くらいのときで、それも1つ跳べるようになったら続けて他のジャンプも跳べるようになりました。確か3回転で最初に跳べるようになったのはトリプルサルコウだったと思います。
――関(徳武)コーチにはいつごろから指導を受けているのですか?
初めて出会ったのは2年生のときで、3年生から5年生までは他の先生と一緒に見てもらっていました。6年生のときに東伏見のリンクにクラブができたので、ここに移ってくるのと一緒に先生も移ることになりました。そのときから2人でやっています。
小学校6年生の時から指導を受ける関徳武コーチ(右) 【中莖かうり】
継続して同じことをやることが大事だとよく言われています。できていないですけど(笑)。
――それはどういうところが(笑)?
スケートだったら「ここを気をつけるんだよ」と言われても、次の日にはやりやすいようにやっちゃたりするので、継続できていないんです。でも、アップのときにこれをやりなさいと言われたことは、やるようにしています。
休みの日はほとんど家を出ない
中学3年生のとき、全日本ジュニアの前に練習を全然できず、結果が悪かったんです。(19位)。それがすごく悔しかったので、このままだらだらと続けるよりもスケートに専念しようと思って、それで思い切って移りました。
――学校があるときの1日のスケジュールは?
朝6時から7時半まで練習をして、学校に行きます。4時間目まで授業を受けて、14時から東伏見のリンクで一般営業中の空いているときに、ジャンプやスピンの練習をします。その後、夜ご飯を食べて18時や19時からまた練習をするという感じです。
――けっこうハードなスケジュールですね。
ただ中学生のときは、6時間目まで授業を受けてリンクに来て、それから一般滑走の混んでいるところでちょっと滑り、そのあとに夜練をして宿題を大量にやっていたので、それに比べたら全然楽ですね(笑)。
学校のある平日は朝、午後、夜と3回練習を行うハードスケジュールをこなしている 【中莖かうり】
はい、休みの日は普通に休んでいます。ほとんど家を出ないですね(笑)。とりあえず1週間のうち1日は家にいたいと思っているので、そういう日はテレビを観たりごろごろしたり勉強したり、いろいろなことをしています。
――本当に体を休める感じですね。
休まないと次の週が持つ気がしなくて(笑)。遊びたい気もしますが、次のことを考えると休んでおこうと思いますね。