永井優香「全日本では表彰台が目標」 女子フィギュアの次代を担う16歳
昨シーズン飛躍を遂げた永井優香。今季よりシニアに上がり、新たなステージで挑戦する 【中莖かうり】
永井の魅力は、演技の美しさもさることながらアクセルを除くすべての3回転ジャンプを跳べる点。162センチという身長を生かした跳躍は高さと質を兼ね備えている。現在はトリプルアクセルの練習にも取り組んでいるようだ。そんな彼女の今季の目標は「全日本選手権で表彰台に立つ」こと。来たるシーズンに向けた抱負、自身が演じるプログラム、昨季躍進した要因などについて語ってもらった。
トリプルアクセルを練習している
シニアは今年が初めてだったのですが、日本のトップ選手たちと一緒に練習をして、自分のやる気、モチベーションがすごく上がりました。
――合宿では主にどういった練習を行ったのですか?
ダンスのレッスンや難しいステップ、基礎的ですけどとても重要なスケーティングをステファン・ランビエール先生に教えてもらいました。あとは各自で自分のプログラムの練習をしたり、プログラムをちょっと直してもらったりもしましたね。個人ではステップの上体の使い方を教えてもらいました。
――けっこう改善できましたか?
まだできていないですけど、どういうふうにすれば良いかは理解できました。
――他の選手からアドバイスを受けたりもしたのですか?
トリプルアクセルを練習していたときに、無良(崇人/HIROTA)選手から「最後にもう少し体を伸ばすといいよ」と言われました。
――トリプルアクセルを練習しているんですね。
はい、ちょっとやっています。ただ、まだ練習でも成功させたことはないですけど(苦笑)。
――トリプルアクセルを身につけるためには、どういう部分が足りないと思いますか?
まだ始めたばかりなので分からないんですけど、怖がらないで思い切りやったら跳べると思うので、とりあえずたくさん練習したいです。
浅田と同じ曲で滑ることに「びっくり」
ラフマニノフを選んだときから「ちょっと難しい曲だな」と思っていたんですけど、とりあえず挑戦してみようと。でも、やっぱり自分に合わない感じがしたんです。それで先生(関徳武コーチ)に相談して、先生が『蝶々夫人』を選び、私も気に入ったので、その曲にしました。
SPはラフマニノフの『ピアノ協奏曲第3番』(写真)から『蝶々夫人』に変更した 【写真:築田純/アフロスポーツ】
最初は全然知らなかったので、少しして浅田選手がそれで滑ると聞いたときはすごくびっくりしました(笑)。同じ曲でちょっと緊張しますが、自分らしいスケートをしていきたいなと思います。
――『蝶々夫人』は宮本賢二さんに振り付けをしてもらっていますが、そもそも依頼することになった経緯は?
昨シーズンの振り付けはSPをシェイ=リーン(・ボーン)、FSは先生に頼んでいました。今季はFSがシェイ=リーンなので、SPは先生以外の人にやってもらおうということになったんです。賢二先生がすごく良いプログラムをたくさん作っているので、お願いすることになりました。
――FSは『オーガスト・ラプソディー』で、振り付けはシェイ=リーンさんですね。曲はどなたが選んだのですか?
けっこう前から候補の曲には入っていたんです。候補の曲に入れたのは(関)先生ですけど、今季は「これをやりたいな」と思って、自分でこの曲を選びました。それでカナダのトロントに行って、1週間ちょっと時間をかけてシェイ=リーンに振り付けてもらいました。