賞金総額は日本ツアーの5倍! 13人の日本選手が挑む米国女子ツアー、古江、竹田、笹生は開幕戦、渋野、岩井ツインズらは第2戦より参戦

北村収

メジャーに強い渋野日向子、今年も日本を盛り上げるか?

 昨季は優勝こそなかったものの全米女子オープンと全米女子プロの2つのメジャーで上位に入り、ゴルフファンを大いに盛り上げてくれたのが渋野日向子だ。

 昨季は前半予選落ちが6回と振るわなかったが、6月の全米女子オープンで2位、全米女子プロでは7位に入る活躍を見せた。しかし8月からは再び成績が低迷し、10月には体調不良により欠場した。

 シーズン終了後に自身のSNSで、「悔しさいっぱいですが、伸び代もいっぱい。来年に向けてまた頑張ります!!」と振り返った渋野。今季も注目を集める。

新たに参戦する竹田麗央、山下美夢有、岩井千怜、岩井明愛、馬場咲希は?

 昨年まで国内女子ツアーで活躍していた選手が今季より米国女子ツアーに参戦する。国内女子ツアーで昨季8勝を挙げて賞金女王にも輝いた竹田は、飛ばし屋としても知られるが、ショートゲームも上手い。平均パット率(パーオンホール)は3位、リカバリー率(パーオンできなくても寄せワンでパーセーブする率)では7位だ。バランスの取れた上手さで国内女子ツアーで圧倒的な強さを発揮した竹田が米国女子ツアーでどこまで活躍できるかに注目が集まる。

 今季の出場権をかけた予選会で見事にトップ通過を果たしたのは山下だ。3年連続となる年間女王の座は逃したものの、6月の「全米女子プロ」で2位、8月の「パリオリンピック」で4位に入るなど海外の大舞台でも上位に入れることを証明。米国を主戦場とした今年は米国女子ツアーでの初勝利を狙う。

昨年の「パリオリンピック」で4位に入った山下美夢有 【Photo by Andrew Redington/Getty Images】

 双子姉妹のプロゴルファー、岩井明愛と千怜も揃って米国を主戦場に。出場権をかけた予選会では、千怜が2位、明愛が5位と危なげなく通過した。日本ではお馴染みの双子の大活躍も米国ではあまり例がない模様。この2人が活躍すると海外でも注目が集まりそうだ。

“岩井ツインズ”こと岩井千怜(左)、岩井明愛 【Photo by Hiromu Sasaki/JLPGA via Getty Images】

 2022年に全米女子アマを制した馬場も今季から米国女子ツアーに参戦する。昨年は米国女子の下部ツアーに参戦。トップ15に与えられるレギュラーツアーの昇格を目指したが、ランキング18位で惜しくも逃した。そして臨んだ出場権をかけた予選会では通過ラインぎりぎりで最終ホールへ。8メートルのバーディーパットを強い気持ちでねじ込み、24位で合格圏内に滑り込んだ。あえて国内女子ツアーを経由しなかった馬場。下部ツアーで鍛えられたタフさを武器に、米国女子ツアーに挑む。

今季米国女子ツアーに参戦する馬場咲希 【Photo by Atsushi Tomura/Getty Images】

古江、竹田、笹生は開幕戦!渋野、岩井ツインズなどは第2戦より参戦予定

 気になる日本選手の出場予定だが、直近2シーズンの優勝者のみが出場できる開幕戦「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ(1月30日〜2月2日開催)」には、古江、竹田、笹生、そして一昨年の「TOTOジャパンクラシック」を制した稲見が参戦する。

 そしてフルフィールドの開催となる第2戦の「ファウンダーズ・カップ(2月6日〜2月9日開催)」には、渋野、岩井明愛・千怜など、今季参戦するほとんどの日本選手が出場予定。米国女子ツアーを舞台にどのような熱い戦いを繰り広げ、どんなドラマを生み出してくれるのか、日本選手が今季も見せてくれる感動と興奮の瞬間を心待ちにしたい。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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