セパ12球団・補強診断

セパ補強診断ーDeNA、阪神、巨人編 外国人補強とFA戦線を経て評価Aとなったチームは?

データスタジアム株式会社

昨季リーグ3位から日本一に輝いたDeNAは新人6選手中4人が投手となった。ドラフト1位の竹田祐’(中央、12)への期待が高い 【写真は共同】

 いよいよキャンプインを迎え、新たなシーズンがスタートするプロ野球。昨秋のドラフトや外国人選手などを中心に進めていた各チームの新戦力補強も一段落したといっていいだろう。このコラムではここまでの戦力補強を球団ごとに振り返り、それぞれの内容について評価していきたい。

 なお評価については、A~Dの4段階で行った。国内移籍は選手の総合的な貢献度を測る指標であるWARをもとに、ドラフトで入団したルーキーや新外国人選手はチーム状況に対して適切な補強だったかを鑑みて、総合評価としている。

※内容は2025年1月21日時点の情報をもとに執筆

DeNA 評価C

【データスタジアム株式会社】

 ペナントレースは3位だったものの、短期決戦での強さを見せて26年ぶりとなる日本一に輝いたDeNA。ドラフト会議では支配下で指名した6選手のうち4名が投手と、今オフは特に投手陣の補強が目立っている。

 そのなかで最も注目を集めているのがドラフト1位指名の竹田祐だ。三菱重工Westに所属した2024年は都市対抗、日本選手権合わせて3度の先発マウンドに上がっており、都市対抗1回戦では9回3失点の完投勝利を記録している。履正社高、明治大といった名門での経験を積んでいるだけあってピッチングの完成度は申し分なく、1年目から先発ローテーション入りが期待できるだろう。また、そのほかの指名投手も大卒や独立リーグ出身といった即戦力投手が多く、ソフトバンクとのトレードで退団した濵口遥大の穴を若き戦力で埋める形になりそうだ。

 一方、昨季の救援防御率がリーグ5位に終わったリリーフ陣に目を向けると、上茶谷大河、ウェンデルケンが退団。さらには勝ちパターンの一人である伊勢大夢の先発転向もあり、同ポジションは優先的な補強ポイントになっていた。そこで現役ドラフトでは、阪神からリリーフ右腕の浜地真澄を獲得。質の高いストレートを武器に、22年には52試合の登板で防御率1.14、21ホールドの好成績を残した。また、同じく阪神から変則左腕の岩田将貴が加入。プロ入り後の4年間で一軍での登板機会には恵まれなかったが、昨季は二軍で46試合に登板して防御率2.11をマーク。特に左打者に対しては被打率.176を残しており、貴重な左のリリーフとして活躍が期待される。

 野手陣はFA権を取得した佐野恵太が残留を決め、チームにとって大きなプラス材料となった。新戦力ではソフトバンクとのトレードで三森大貴を獲得。昨季は2度の骨折もあって出場数が激減したものの、22年と23年は連続で100試合以上に出場している。一塁にオースティン、二塁には牧秀悟といった主力選手が座るだけに、三森はユーティリティーとして幅広い起用が見込まれる。外野では頭角を現した梶原昂希や日本シリーズMVPの桑原将志、23年ドラフト1位の度会隆輝といった面々が顔をそろえる。現時点では同ポジションの補強は見られていないが、選手層に厚みを加えるべく新たな戦力の獲得も考えられる。

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著者プロフィール

日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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