【カーリング】MD日本一の松村・谷田組「変えるところはない」 ブレずに頂点に輝いた理由

竹田聡一郎

ショットの精度や安定感という意味では群を抜いていた小穴・青木。引き続き「自分たちのパフォーマンスがどうやったら上がるかっていうのを最優先に考えていく」と小穴。 【著者撮影】

 今大会の結果を受け、2026年のミラノ・コルティナダンぺッツォ五輪の日本代表候補ペアは昨大会の優勝ペアであるSC軽井沢クラブ、今大会優勝の松村・谷田、そして世界ランキング最上位の小穴・青木の3チームに絞られた。

 この3チームは来年9月に再び稚内に集い代表決定戦を行い日本代表の座を競うことになるが、三者三様のスケジュールが待っている。

 松村・谷田と小穴・青木は年が明けるとカナダへ渡航してツアーに参加する予定だ。

 4人制と兼任しているSC軽井沢クラブの上野と山口は横浜BUNTAI(横浜市)で2月に開催される日本選手権に出場し、その結果次第で以降のスケジュールを調整することになる。

「上野は女子(の日本選手権)も獲っているのですが、僕は崖っぷちにいるのでまずは2月に頭を切り替えたい」(山口)

「時間は限られてくるんですけれども、山口選手と話しながら(戦い方や調整方法を)模索したい」(上野)

 小穴・青木は横浜での日本選手権と同時期に、中国・ハルビンで行われる冬季アジア大会に日本代表として参加する。小穴は「自分たちのパフォーマンスがどうやったらより良くなるか、どうやったら集中を保てるか。あと少しのところだと思う」と残りのシーズンの過ごし方を見据えたが、冬季アジア大会で日の丸を背負ってアリーナアイスでの戦うことが五輪本戦を見据えた中では貴重な試金石となる。

 そして松村・谷田には来年4月にカナダ・フレデリクソンで行われる世界選手権で好成績を収め、日本として五輪の出場権を獲得する大仕事が待っている。

「オリンピックにつながる世界選手権で世界一を狙う方向に今、気持ちが強く動いています」(谷田)

「私たちは前々回の世界選手権(2023)でメダルを取ったんですけど、もっといい色を目指して頑張っていきたい」(松村)

 日本としてミックスダブルスでの五輪初出場へ。カナダ、稚内経由で、ミラノへ。6選手の戦いは最終章に入る。

上段左より青木美憲コーチ、小穴、青木。3位の北澤、臼井。下段左より谷田、松村、清水絵美コーチ。 【著者撮影】

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著者プロフィール

1979年神奈川県出身。2004年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。カーリングは2010年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10年を超えた。

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