試合の流れが暗転した大谷「まさかの走塁」に、ロバーツ監督の采配に生じた“迷い”【NLCS第5戦】
三回を終えて、メッツが8対1とリード。明らかに調子の悪いジャック・フラーティ(ドジャース)をもっと早い段階で代える手もあったが、「その後の展開が予想できなかった」とデイブ・ロバーツ監督。
「7イニングも、勝ちパターンで使うリリーフを、次々とつぎ込むことはできなかった」
ニューヨークでワールドシリーズ出場を決めるために、フレディ・フリーマンに無理をさせた。ならば、1対3だった三回から継投という手もあったが、第6戦、第7戦で勝ちパターンの投手が使えなくなることを恐れた。
「シリーズは長い」と話したが、結局のところ、どちらからに振り切る采配ができなかった。
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なぜ大谷は本塁に突入しなかったのか
「内野は下がっていた。あのショートゴロで、翔平はスタートを切るべきだった。彼の足が、動かなかった。何があったとしても、言い訳できない」
確かにあの内野の位置なら、メッツとしても“1点は仕方がない”という守備隊形。大谷は、打球が痛烈だったことで突入をちゅうちょしたのかもしれないが、ロバーツ監督はさらに苦言を呈した。
「彼らにしてみれば、あそこでアウトをとったことで、流れを引き寄せた。それが初回に1対0とリードできなかった要因となった」
メッツはその裏、1死一、二塁の好機でピート・アロンソが中堅に先制3ランを放って勢いに乗ったのだから、流れは1対0にできなかった以上のダメージを、ドジャースにもたらしたということになる。
そこはタラレバだが、いずれにしてもリーグチャンピオンシップシリーズはニューヨークでは決着がつかず、舞台は再びロサンゼルスへ。第6戦、メッツの先発はショーン・マナイア。ドジャースはブルペンゲームが有力。