「鳥人間コンテスト」に挑戦したカバディ選手 「空飛ぶカバディスト」の次なる挑戦
彦根城を背に、びわ湖上空を飛んだSky Project制作機 【写真提供:Sky Project】
昨年は機体作りに携わったが、現役スポーツ選手であることから、今年はプロペラを回すためのペダルを漕ぎ続ける体力が必要なパイロットを務めた。コンテストでは、強豪チームレベルの10キロを目標に挑戦。プラットフォームからふわりと浮き上がって飛行したが、140.05メートル地点で右翼から湖面に着水。山本は「風は難しかったが、それでも飛べる練習をして来た。機体は最高だった。自分が無駄にしてしまった」と仲間に感謝を示しながら、悔しがった。コンテストの模様は、読売テレビの公式YouTubeでライブ配信。8月30日には、読売テレビ・日本テレビ系列で放映された。
飛行直後は悔しさで涙を流したが、山本は「テレビに映るのは、設計主任とパイロットがほとんどだけど、Sky Projectには30人が設計、制作に携わり、毎日泊まり込みで作業をしていた。彼らのおかげで飛ぶことができた。何度もありがとうと言いましたが、感謝が尽きません」と大学入学時から目標にしていた憧れのコンテストにパイロットとして出場できた喜びを語った。今後は、学内OBとして後輩を指導しながら、カバディ選手としての活動に専念するという。
漫画「灼熱カバディ」をきっかけに大学で競技を開始
相手選手との接触を伴うカバディでは体重が必要 【筆者撮影】
カバディは、ドッジボールに似たコートを使い、最大7対7で行う「コンタクトを伴う、激しい鬼ごっこのような」競技だ。攻撃(レイド)は、1人が敵陣に入り、相手守備(アンティ)の選手にタッチをして自陣に帰れば、タッチした人数分の得点を得られる。その際、カバディ、カバディと連呼し続けなければならない独特のルールがある。一方、守備はタックルなどで帰陣を阻むことで得点を得る。7人がかりで1人に襲い掛かるなど、迫力がある。攻撃側は腕や足を掴まれた状態で帰陣を目指す、守備側は阻止するために押さえつけるといった場面が多発する。接触後は体重がある方が優位。男子は85キロ、女子は75キロ以下と体重制限が設けられており、国内大会では当日計量が行われている。