夏場以降の巻き返しで楽天に3位浮上の可能性 若手を信じて最後までファンを沸かせる戦いを
7月以降は28勝20敗と勝ち越している楽天。逆転でのCS進出を狙う 【写真は共同】
※成績はすべて9月2日時点のもの
最大借金13から7月に巻き返す
しかし、7月に入ると投打の歯車がガッチリと噛み合う。浅村栄斗を中心とした打線が爆発を続けると、投手陣も先発、リリーフ陣ともに奮闘し、7月5日から破竹の8連勝を飾った。7月だけの成績を見ると、22試合で15勝7敗はリーグトップ。チーム打率.281、24本塁打で計102得点(1試合平均4.25得点)を奪った。
8月は12勝12敗で終え、9月2日時点で117試合を戦って56勝60敗の借金4。首位・オリックスとは15.5ゲーム差が開いているが、3位のソフトバンクとは2ゲーム差とAクラスが手の届く距離にある。
浅村とともに注目の“ブレイクコンビ”
その他の野手陣では、センターとして堅守を続ける辰己涼介が7月以降は打撃好調で、岡島豪郎、阿部寿樹も8月は打率3割を超えた。そして、開幕から極度の打撃不振に陥っていた島内宏明が8月11日に1軍再昇格を果たして以降、復調ぶりをアピールしているのが頼もしい。
だが、彼ら以上に注目したいのが、小郷裕哉と村林一輝の今季ブレイクした2人だ。大卒5年目の小郷は、6月から3番打者に座って快音を連発。高卒8年目の村林は7月から「1番・ショート」として働き、俊足とともに勝負強い打撃も披露した。だが、両者とも8月に成績が下降。小郷は打率.215、村林は打率.205と低迷し、小郷は3番打者、村林は1番打者から外された。ここから再浮上できるかどうか。彼らのプロ野球人生を考えた上でも正念場の9月となる。