最下位低迷の中日で期待したい20発コンビ誕生と21歳右腕 立浪体制「勝負のとき」へ向けた材料を増やしたい
※成績はすべて8月30日時点のもの
勝率3割台の苦しい夏
だが、その期待は落胆に変わる。開幕戦こそ白星を飾ったが、2戦目から4連敗を喫すると、その後も黒星先行の戦い。借金7(8勝15敗)の最下位で4月を終えると、5月(10勝15敗)、6月(10勝12敗1分け)と負債を増やし、7月(7勝13敗1分け)、8月(30日時点で9勝14敗1分け)は勝率3割台の低空飛行。8月18日から8連敗を喫するなど“苦しい夏”を過ごした。
その結果、現時点で44勝69敗3分けの借金25。シーズン中も積極的なトレード戦略で“血の入れ替え”を行っているが、チームの結果にはなかなかつながっていない。
期待したい中軸コンビのアーチ量産
シーズンを通して最も目立っているのが、現役ドラフトで加入した細川成也だ。類まれな長打力を評価されながらもDeNAで燻っていたスラッガーは今季、開幕直後からクリーンナップに座り、ここまで打率.278、18本塁打、68打点(本塁打と打点はチームトップ)。6月末から7月にかけて打撃不振に陥ったが、現在は復調して再び存在感を見せている。
そして、石川昂弥だ。長期離脱から復帰した今季、ここまで94試合出場で打率.249、12本塁打、38打点という成績で、7月には月間打率.346、5本塁打と爆発力を見せた。8月はやや調子を落としたが、4番打者として9月に再爆発して本塁打量産を期待したいところ。細川とともに20本塁打到達者が2人誕生すればチームの得点力は必ずアップし、“強竜打線”復活への大きな足掛かりとなる。
その他、昨季ブレイクした21歳の岡林勇希が7月から8月にかけて球団記録を大きく更新する「29試合連続安打」を達成すれば、ベテランの大島洋平は通算2000本安打を達成。6月末にトレード加入した宇佐見慎吾は勝負強いバッティングで“サヨナラ男”となっている。残りシーズンの中で、ファンの傷心を癒す“明るい話題”を増やしたい。