李承信やディアンズが世界を舞台に躍動 過去4年の花園で活躍した選手の今

斉藤健仁
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ラグビー日本代表として活躍する李承信は、大阪朝鮮高3年時に主将として花園に出場した 【斉藤健仁】

 今季で102回目を迎える「花園」こと全国高校ラグビー大会。12月27日から1月7日まで楕円形のボールを追う高校生ラガーマンたちの熱き戦いが、大阪・東大阪市花園ラグビー場を中心に行われる。各都道府県予選を勝ち上がった51校(東京と北海道は2校、大阪は開催地枠を含めて3校)が出場する今大会はどの学校が頂点を極めるのか。

「花園から世界へ」というスローガンにもあるように、大会で活躍した選手の中には日本ラグビー界をけん引する存在に成長を遂げたケースもある。数年前に花園に出場した李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)やワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)が桜のジャージーを身にまとい、ラグビー日本代表として存在感を見せている。果たして花園に出場した選手の中から次なるスターは生まれるのか。過去4年で高校時代に花園で活躍した選手たちの“今”に迫った。

大阪桐蔭を優勝に導いた高本幹也は帝京大でも主力

花園で大坂桐蔭を優勝に導いた高本は、現在は大学選手権を制した帝京大の主力だ 【斉藤健仁】

 過去4年の「飛球の旗」を手にした優勝校は2018年度の大阪桐蔭(大阪第1)、19年度、20年度は桐蔭学園(神奈川)、21年度は東海大大阪仰星(大阪第2)だった。

 18年度に高校2、3年生だった選手は現在、大学3、4年生で各大学の中軸を担っている。4年前、「白い旋風」こと大阪桐蔭が初優勝を飾ったが、優勝を決めたタックルが印象的だったCTB高本幹也、主将のCTB松山千大、高校2年だったPR江良颯とNO8奥井章仁の4人は、現在は帝京大の主力だ。

 昨季の帝京大の大学選手権優勝に貢献、さらに今季も連覇を狙っている。高本は2年時からSOのレギュラーとして「紅い旋風」を率いており、高校2年時から高校日本代表に選出されたHO江良、FL奥井の2人も将来を嘱望されている。他にも当時高校2年だったSH萩原周、FB嘉納一千もそれぞれ明治大、同志社大で躍動しているように、近い将来、多くの選手がリーグワンで活躍するはずだ。

 また18年度大会でベスト4に入った東福岡(福岡)のNO8福井翔大は、大学を経ずにそのまま埼玉パナソニックワイルドナイツに進み、昨秋、日本代表に選ばれた成長株だ。

紆余曲折を経て同年代一の出世頭となった李承信

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著者プロフィール

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)、「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「ラグビー語辞典」(誠文堂新光社)、「はじめてでもよく分かるラグビー観戦入門」(海竜社)など著書多数。

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