“花の97年組”が語る箱根注目ランナー 「各大学の戦略に影響を与える」選手とは?

和田悟志
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最後の箱根駅伝に臨む、駒澤大の田澤廉。有終の美を飾ることはできるか 【アフロスポーツ】

 いよいよ第99回(2023年)箱根駅伝の開催まで、残り1週間となった。

 そこで、19年度の大学三大駅伝で獅子奮迅の活躍を見せた“花の97年組”から、東洋大出身の相澤晃(旭化成)、東京国際大出身の伊藤達彦(Honda)、國學院大出身の浦野雄平(富士通)と土方英和(旭化成)の4選手に集まってもらい、座談会を実施。

 第2回となる今回は、今季の箱根駅伝で注目している選手、有力校の戦力分析などをテーマに語り合った。(全3回)

東洋大のエースに求められる自覚

――第99回(23年)箱根駅伝が1週間後の1月2日、3日に開催されます。みなさんが4年生だったときの1年生が、最上級生となってチームをけん引していますが、母校に期待したいことは?

土方 國學院大は今季、出雲駅伝と全日本大学駅伝で準優勝していて、日本学生ハーフや関東インカレでも結果を残しています。しかも僕たちが4年生のときより結果が良い。主将の(中西)大翔君を中心に、本当に強いチームになったと思います。

浦野 ここ数年、國學院大はトラックシーズンから駅伝に向けて、同じような良い流れを作ることができています。大学の型が構築できていて、そこにうまく当てはめられているような印象です。チーム力が上がっていることがわかります。

――その礎を築いたのが、浦野選手、土方選手の学年だったというわけですね。

浦野 そうですね。僕たちは「チームを変えたい」と強く思っていて、実際にそれを口に出したり、姿勢で示すことをがんばってやってきたつもりです。それが今に引き継がれていることは嬉しいし、僕たちを超える選手がもっとたくさん出てきてほしいです。

土方 僕は今年9月、Hondaから旭化成に移籍しました。移籍後は多摩川沿いをよく走っていて、この前、大翔君の双子の兄・唯翔君にたまたま会ったんです。そこで、学生時代の僕たちがやっていた練習と同じようなメニューを、今はBチームの選手がやっていると聞き、チーム全体のレベルがアップしていることを実感しました。今の4年生は主将の大翔君が中心になっていますが、個人的には藤本(竜)君が箱根で活躍する姿が見たいですね。学生時代、かわいがっていた選手なので。
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著者プロフィール

1980年、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDOスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。

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