中村憲剛が訴えかける防災意識の大切さ「サッカーと同じで“想定外”への備えを」

吉田誠一

自宅のある地域のハザードマップを確認するなど、普段から意識して災害に備えている中村憲剛さん。家族とも情報や知識を共有しているという 【YOJI-GEN】

 9月1日の「防災の日」に向けて防災意識を高め、救える命を増やすため、Jリーグとヤフー株式会社は昨年に引き続き「ヤフー防災模試 ソナエルJapan杯」(8月19日~9月4日)を開催する。地震や水害時などに欠かせない知識、情報、能力を問う「ヤフー防災模試」は、Jリーグ全58クラブのファン・サポーターが受験し、その結果を競うJクラブ対抗企画だ。開催に当たり、2020年まで川崎フロンターレでプレーし、数々のタイトルをクラブにもたらした中村憲剛さんに、「備えることの重要性」について語ってもらった。

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子どもができてからなおさら意識が高まった

――防災のために普段、どのようなことをしていますか。

 一般的なことですが、水や食料を備蓄し、コンロやラジオを準備しています。地震があるたびに、しっかり準備できているかどうか再確認します。食料は消費期限があるので、小まめにチェックしています。新型コロナウイルスの感染症のことも含めて、家からしばらく出られないということが起こりうるので、気をつけています。

――防災意識が高くなったのはいつ頃からですか。

 両親も防災意識が高かったし、幼稚園や学校で避難訓練、防災訓練が頻繁にあったので、予備知識がポツポツと積み上がったのだと思います。子どもができてからはなおさら意識が高まりました。災害が起きたら校庭のような広い場所に行くんだよ、というような話を常にしています。

――家族がみんなで災害に備えているわけですね。

 家族が離れている時に災害が起こる可能性があるので、そういう場合、どこに集まるか、いかに連絡を取るかも話しています。避難場所、避難ルートを頭に入れ、自治体が出している緊急連絡先もチェックしています。そうした防災の情報、知識は家族で共有しています。子どもが学校の防災訓練で聞いてきた話も共有します。

――日本は天災が非常に多いので、防災意識は不可欠です。それぞれが備えているかどうかで被害の程度が変わってきます。

 地震が多いし、台風による川の氾濫などが頻繁に起きています。こういう国に住んでいる以上、準備を怠ってはいけません。普段の心掛けが重要です。僕は自宅のある地域のハザードマップを確認しています。2011年の東日本大震災の時、関東でも停電になるなど影響がありました。子どもたちがまだ小さかったので、あの時のことは強烈に覚えています。僕も何が起こるか分からないということが身に染みました。

陸前高田市を訪れて考えさせられたこと

東日本大震災後、川崎Fは被災地・岩手県陸前高田市と友好協定を結び、支援活動を続けてきた。中村さんも何度となく現地に足を運んでいる 【写真は共同】

――川崎フロンターレは東日本大震災の直後から陸前高田市(岩手)での支援活動を続けています。震災後、早々に現地に足を運び、防災に関してあらためて考えたことはありますか。

 陸前高田に初めて行ったのは、震災から半年ほど経ってからです。ガレキの山を目の当たりにしました。すべてが流されてしまっていたのでショックでした。被害のひどさを今でも覚えています。あの時は防災がどうのというより、こういう時にどこまで避難すれば助かるのだろうということを考えさせられました。

――災害が起きた時、いかに反応するのかが重要になってきます。

 物を備蓄しておいても、すべて流されてしまうことがあるわけです。だとしても備蓄は必要です。僕の家は川沿い、海沿いではないので津波は来ないかもしれません。でも何が起こるか分かりません。いずれにしても、できる限りの準備をしておく、準備し続けることが大切です。

――一時的に備えるのではなく、備え続けなくてはなりませんね。

 人間は物事を忘れてしまいがちです。生活に追われているので防災まで気が回らない人もいるでしょう。それでも、やれる範囲のことをやっておく必要があります。

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