「実は送りバントはしたくなかった」宮本慎也×岩本勉が語る2番打者論
菊池がいる広島は「2番打者に困らない」
セ・リーグ最多となる59試合に2番打者として先発出場している、広島の菊池涼介 【写真は共同】
近年、役割と配置される選手が大きく変化している2番打者をテーマに、宮本と岩本が語り合った 【スポーツナビ】
今季のセ・リーグは、全試合で2番打者を固定しているチームはなく、複数の選手を併用している。そんな中で、2番打者としてリーグ最多の59試合で先発出場を果たしているのが、広島の菊池涼介だ。昨季は1番、2番、6番、7番を任された菊池は今季、2番で固定されている。
交流戦を14勝4敗、勝率.778で制し、独走状態にあるヤクルトは、昨季に続いて青木宣親を2番で起用するも、まさかの誤算。不振にあえぐ青木に代わり、現在は山崎晃大朗が主に2番を打っている。
巨人は坂本勇人が故障で離脱後は、強打のウォーカーが2番に入ることが多い。阪神は4月中旬に佐藤輝明が2番に入ることもあったが、現在は主に犠打と盗塁に長けた中野拓夢(12犠打、14盗塁はともにリーグ2位)が務めている。
宮本、岩本の両氏が太鼓判を押すのは菊池だ。現在の成績は打率.258、59安打、2本塁打、21犠打(リーグ1位)、出塁率.299、長打率.328。西川龍馬、堂林翔太、野間峻祥ら積極的な打者が1番を務める広島打線において、「(2番には)経験のあるバッターがいた方がいい。菊池はバントもうまいし、長打もある。クリーンアップのつなぎに適している菊池がいる広島は、2番打者には困らないのではないか」と、宮本は見ている。
ソフトバンクの今宮と牧原に注目
開幕から好調を維持するソフトバンクの今宮健太。初の打率3割超えなるか 【写真は共同】
オリックスは昨季の優勝の立役者のひとり、宗佑磨が復調。1番の福田周平、4番の杉本裕太郎にも当たりが戻ってきている。一方、5位と低迷するロッテは「マーティンの大誤算が今、とても響いている」(岩本)。本塁打こそリーグ7位タイの7本を放つも打率は.178と、なかなか本来の打棒を取り戻せない。
宮本、岩本の両氏は、チームメイトの牧原同様、開幕から好調を維持し続けている今宮を称える。打率.343(リーグ2位)、60安打(5位タイ)、1本塁打、10犠打(3位)、出塁率.3915(3位)、長打率.451(4位)と、申し分のない成績を残しており、岩本は「今季のパ・リーグで2番として最も機能している」という。また、4割に迫る出塁率に着目した宮本は「今宮を2番で固定してもいいのでは」と語る。