連載:2022年ドラフト先取り展望

2022ドラフトの目玉は二刀流・矢澤のみ? 5つの注目ポイントから探る今年の傾向

西尾典文
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 アマチュア球界に詳しいライターの西尾典文氏による「ドラフト候補選手ランキング」をお届けする前に、まずは2022年ドラフトの全体的な傾向を知っておこう。二刀流で注目を集める日本体育大の矢澤宏太以外に、現状では“目玉”と呼べるタレントは少ないが、だからこそ西尾氏は「例年以上に、ここからの半年で評価が大きく変動する可能性が高い」と分析する。5つの注目ポイントから浮かび上がるのは──。

 アマチュア球界も各カテゴリーの公式戦が続々とスタートし、2022年のドラフト戦線が熱を帯び始める時期となった。10月のドラフト会議まであと半年ほどあるが、今年はどんな人材がいて、どんな選手が上位指名を受けそうなのか。ここでは5つの注目ポイントを挙げながら、探っていきたいと思う。

注目ポイント①:“二刀流”矢澤宏太の評価は?

今春の首都大学リーグでも、投打にわたって圧倒的なパフォーマンスを見せている矢澤。全カテゴリーを通して最大の注目銘柄であるのは間違いない 【写真は共同】

 全カテゴリーを通して、現時点で最注目のタレントが、日本体育大の矢澤宏太だ。投手としては最速150キロを誇るサウスポーで、外野手としても高いレベルで走攻守の三拍子がそろう矢澤は、指名打者制のある首都大学リーグでは異例とも言える二刀流として活躍している。2年秋に外野手で、3年秋に投手でベストナインに輝いていることからも、その能力の高さが分かるはずだ。

 この春のリーグ戦でも、開幕戦で150キロをマークして5回を1安打無失点の好投。さらに打っては開幕から7打席連続安打、9打席連続出塁と圧倒的なパフォーマンスを見せている。投手としてのプレーも野手としてのプレーも、身長173センチという小柄な体つきからは想像もつかない迫力があり、課題と見られていた制球力と打撃の確実性が、いずれも最終学年で向上しているのも大きなプラス材料だ。

 気になるのは、プロ球団が投手と野手のどちらで評価するかという点だ。大谷翔平(エンゼルス)とはタイプが異なるものの、プロでも二刀流でプレーできる可能性を秘めた選手であることは間違いない。下級生の頃は野手として評価する声が多かったが、貴重なサウスポーでもあり、投手としての評価も着実に上がってきた印象だ。ドラフト本番に向けて各球団がどんな判断を下すのか、注視したい。
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著者プロフィール

西尾典文

1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

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