連載:高校サッカー選手権 名将の哲学

黒田監督と選ぶ青森山田歴代ベストイレブン 「上手さなら、柴崎岳が断トツでした」

栗原正夫
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黒田監督と「青森山田歴代ベストイレブン」を選出 【スポーツナビ】

 16年以降の高校サッカー選手権で、優勝と準優勝が2度ずつ。2種(ユース)年代最高峰の高円宮杯U-18プレミアリーグも3度制すなど(2021年はファイナルが中止のため、イースト王者)、近年の高校サッカー界を席巻してきたともいえる青森山田(青森)。迎える第100回の選手権(12月28日開幕)でも、優勝候補筆頭との呼び声は高い。

 選手権の出場は、97年度から25年連続。現在も日本代表にOBの柴崎岳(レガネス/スペイン2部)や室屋成(ハノーファー/ドイツ2部)が名を連ねるなど、これまでも多くのスター選手やJリーガーを輩出してきた。

 そんな青森山田の歴代ベストイレブンを黒田剛監督(51)と一緒に考えるとともに、勝負にこだわり続けるモチベーションがどこにあるのかを聞いた。

藤本は元SB!? 神戸・菊池らも外れる豪華な顔ぶれ

取材中、何度もベストイレブンを選ぶのは難しいと口にしていた黒田監督 【栗原正夫】

 多くの選手がいること、またその選手たちが同時にプレーしていたわけではないので、ベストイレブンの選出は難しいとしながらも、ポジションごとに候補選手を挙げてもらった。

 GKは16年度に初優勝したときの守護神・廣末陸(ラインメール青森FC)。DFは右から室屋成、大河内英樹(元ツエーゲン金沢など)、千葉貴仁(元セレッソ大阪など、現青森山田コーチ)、橋本和(FC岐阜)という名前が挙がった。

「たとえば、いま清水エスパルスでFWをやっている藤本憲明は高校時代、サイドバックをやっていましたが、ミスも多かったです(苦笑)。右なら当時からスピードがあった室屋。センターバックは、昨季主将だった藤原優大(SC相模原)もよかったですし、いまヴィッセル神戸で頑張っている菊池流帆などと組んでも面白そうですが……。藤原はフィードもできるし、流帆はハイボールを跳ね返すなど、バランスも良さそうなんですけどね。ケネディ(三國ケネディエブス/栃木SC)も強さはありましたが、前線からコンバートした‟即席”の選手だったので。左は激しい上下動のできるタイプではないですが、4バックなら橋本でしょうね」

 青森山田のレギュラークラスはサッカー推薦で入学してくる選手が多いなか、菊池流帆は一般入試で入ってきた選手である。ベストイレブンからは漏れたが、菊池は今季所属の神戸でレギュラーを獲得するなどJリーグで飛躍を見せた。黒田監督は彼の成長をどのように感じているのだろうか。
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著者プロフィール

1974年生まれ。大学卒業後、映像、ITメディアでスポーツにかかわり、フリーランスに。サッカーほか、国内外問わずスポーツ関連のインタビューやレポート記事を週刊誌、スポーツ誌、WEBなどに寄稿。サッカーW杯は98年から、欧州選手権は2000年から、夏季五輪は04年から、すべて現地観戦、取材。これまでに約60カ国を取材で訪問している

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