黒田剛監督に聞く、青森山田の強さの理由 青森発、中高一貫の山田流とは?
選手権開幕を控えた忙しい時期にもかかわらず、長時間のインタビューに応じてくれた黒田剛監督 【栗原正夫】
青森県は本州の最北に位置し、青森山田のある青森市は、冬の間は雪で覆われることも珍しくない豪雪地域である。そんな地理的なハンデもあってかつては弱小といわれた青森県の代表チームが、なぜ今これほど結果を出しているのか。
1995年の監督就任以来、多くのJリーガーを輩出するなど、青森山田を「常勝軍団」と言われるまでに引き上げてきた黒田剛監督(51)にその理由を聞いた。
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何が何でも勝ちたいという信念で日本一へ
第99回大会の決勝で選手に指示を出す黒田監督 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】
ただ、今でこそ全国切っての強豪として知られるが、選手権初優勝までは22年の月日を要している。就任当時を思い出しながら、黒田監督は話し出した。
「今では専用の人口芝のグラウンドがありますが、当時はラグビー部と共用。土でボコボコのひどい状態でした。部員も18人しかおらず、私自身も若かったので指導者として手探りの状態からのスタートでした。ただ、何が何でも勝ちたいという信念と、人が好きで教えを乞うたり絡んでいくことが得意だったので、青森という地理的なハンデはありましたが、一歩一歩やってきた感じです」
まずは全国大会に出ることが目標だった。青森という土地柄、当初から優れた選手が多くいたわけではない。だが、2000年度に初めて選手権でベスト4に入り、05年度に夏のインターハイで優勝するなど結果を出すことで少しずつ選手が集まるようになってきた。
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