熾烈を極めるブンデスリーガの残留争い 残り試合カードから今後の行方を占う

島崎英純
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 ドイツ・ブンデスリーガの2020-2021シーズンも残すは3節。タイトル争いは9連覇を目指すバイエルン・ミュンヘンが王手をかけているが、4位以内に与えられる来季のUEFAチャンピオンズリーグ(以下、CL)出場権争いは2位・RBライプツィヒ、3位・VfLヴォルフスブルク、4位・アイントラハト・フランクフルト、5位・ボルシア・ドルトムント、6位・レヴァークーゼンが最後までその座を争いそうだ。そして、下位2チームが自動降格、16位がブンデスリーガ2部・3位とのホーム&アウェーでの入れ替え戦を戦う残留争いも激しさを増している。そこで今回は、残留を目指す当該チームの残り試合のカードを踏まえ、その今後の行方を予測してみたい。

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名門シャルケはすでに降格決定

第30節でビーレフェルトに敗れたシャルケは30年ぶりに2部へ降格 【Getty Images】

 第30節のアルミニア・ビーレフェルトとのゲームで敗北して30年ぶりの降格が決まった最下位のシャルケ04は、アウェーの地から地元のゲルゼンキルヒェンへ戻ると600人余りのサポーターに取り囲まれた。チームの体たらくに怒りを抑えられないサポーターたちは暴徒化して選手数人に暴行を加え、100人前後の警察官が出動する騒ぎにもなった。サポーターの行為は糾弾されて然るべきだが、それでも数年前にはCLに出場していたほどの名門の凋落(ちょうらく)に、クラブを取り巻く者はショックを隠しきれないようだ。シャルケは以前から経営難も取り沙汰されており、周囲には暗たんたる雰囲気が漂っている。ただし30試合を消化して2勝7分21敗の勝ち点13という成績は看過できず、何らかのてこ入れは必須だ。このままでは来季の2部でも苦戦は免れないだろう。

 その降格決定のシャルケを除き、今後も残留争いを強いられそうなのは11位・TSGホッフェンハイム(勝ち点36)、12位・1.FSVマインツ05(勝ち点34)、13位・FCアウクスブルク(勝ち点33)、14位・ヴェルダー・ブレーメン(勝ち点30)、15位・ビーレフェルト(勝ち点30)、16位・1FCケルン(勝ち点29)、17位・ヘルタ・ベルリン(勝ち点26)の7チームになるだろう。

 各チームは1節毎にその立場を入れ替えている状況だ。このうち、第31節を終えた時点で6勝8分14敗の17位に低迷するヘルタは新型コロナウイルスのクラスター感染による試合延期で28試合しか消化しておらず、5月初旬から6試合の連戦を残している。ただし、ヘルタはこの6試合のうち4チームが残留争いのライバルとの対戦で、残り2試合はフライブルク(9位)とシャルケとのゲームになる。多くの直接対決があるという意味では自力で浮上できる機会を有しているが、一騎打ちの連戦を何度も強いられることで心身両面のプレッシャーとも向き合わねばならない。

 逆に16位のケルンは自らの手で窮地を脱するチャンスを得た。ケルンの残り試合カードは第32節・フライブルク、第33節・ヘルタ、第34節・シャルケの順だ。特にヘルタ戦は大一番になる可能性が高く、このゲームを制せば少なくとも自動降格は避けられるかもしれない。ケルンは第30節のライプツィヒ戦で番狂わせとなる勝利も飾っており、ヘルタ戦以外はホームというアドバンテージもある。

 堂安律と奥川雅也の日本人選手ふたりが所属する15位のビーレフェルトは残留争いを強いられているチームの中で最も勢いがあったが、先日の第31節でボルシア・メンヘングラートバッハに完敗したのが気がかり。それでも直近の5試合は2勝2分1敗と、終盤に差し掛かってチーム力が向上している。一時はウーヴェ・ノイハウス監督が解任されてチーム内が揺らいだが、後を引き継いだフランク・クラマー監督がしっかりリカバリーして立て直した。日本のサッカーファンから見ると堂安と奥川が攻撃陣の中軸として評価されている点も好印象だろう。彼らの残り試合カードは第32節・ヘルタ、第33節・ホッフェンハイム、第34節・VfBシュトゥットガルト。こちらもケルンと同じく、自ら”けり”を付けられる状況にある。
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著者プロフィール

1970年生まれ。東京都出身。2001年7月から06年7月までサッカー専門誌『週刊サッカーダイジェスト』編集部に勤務し、5年間、浦和レッズ担当記者を務めた。06年8月よりフリーライターとして活動。現在は浦和レッズ、日本代表を中心に取材活動を行っている。近著に『浦和再生』(講談社刊)。また、浦和OBの福田正博氏とともにウェブマガジン『浦研プラス』(http://www.targma.jp/urakenplus/)を配信。ほぼ毎日、浦和レッズ関連の情報やチーム分析、動画、選手コラムなどの原稿を更新中。

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