廃校跡地に総合スポーツ施設を建設!?

都内のJR大崎駅から、待ち合わせ場所の千葉県木更津市の中郷中学校跡地まで東京湾アクアライン連絡道を使い、車で約50分。到着すると体育館と校舎を結ぶ廊下からこの施設を管理、運営する「房総ローヴァーズ木更津フットボールクラブ(以下ローヴァーズ)」のカレン・ロバート代表(オーナー)が出迎えてくれた。
市立船橋OBのカレンは、Jリーグのジュビロ磐田やオランダのVVVフェンロを経て、18-19シーズンのイングランド7部リーグのレザーヘッドFCでのプレーを最後に、プロ選手としては引退。現在は千葉県木更津市で将来のJリーグ入りを目指すクラブ「ローヴァーズ」を立ち上げ、アマチュア選手としてプレーしながら、クラブの顔であり代表として運営に奔走している。

前出の中郷中学校跡地とは、19年3月限りで廃校となった木更津市の旧中郷中学校の跡地のこと。その校庭は20年10月にローヴァーズのもと、「ローヴァーズドリームフィールド」として生まれ変わり、千葉県1部リーグを戦う同クラブの試合会場、練習拠点として使われている。
体育館は20年7月より「中郷アリーナ」として一般にも開放されており、21年1月には残った一部の校舎の工事も始まり、食堂や大浴場を完備した宿泊施設に改修されるという。広さ約2万3千平方メートルの学校跡地は来年にもサッカーグラウンドやアリーナ(体育館)、宿泊施設を備えた総合スポーツ施設へと整備され、その名称も「木更津スポーツヴィレッジ」(仮)に改められるそうだ。
もともと、このプロジェクトは木更津市が学校跡地を利用する事業者を公募した際、ローヴァーズが優先交渉権を獲得したことで進められてきたが、カレンはクラブ発足からここまでの過程を怖いくらい順調と笑う。
「タイでプレーしていた14年に会社を立ち上げて、クラブがスタートしたのはその翌年。実質6年目でフルサイズのピッチが持てるとは思ってもみなかったですし、すべてが想像以上のスピードで進んでいる感じです。ここの土地は、木更津市と10年契約を結んで借りていますが、ピッチや上物は自分たちで作らないといけないので借入金はすごいですけど(苦笑)。
でも、人間いつ死んじゃうかもわからないし、やりたいことができるならやった方がいいじゃないですか。中郷地区は木更津市のなかでも郊外の田園地帯で年々人口も減ってしまっているのですが、地域のみなさんの人柄は温かい。学校跡地を利用させていただく際には『人と地域をスポーツでつなぐ』というコンセプトで市にアピールさせていただきましたし、スポーツヴィレッジが完成すればクラブの拠点になるのはもちろん、地域振興ということでも役に立てる。茨城県出身で市船OB、木更津とは縁もゆかりもなかったんですが、いまは木更津に来て本当によかったなと思っています」
フットサルコートを作ったことがキッカケで木更津へ

カレンはローヴァーズの代表として、14年に「イオンモール木更津」内に3面のフットサルコートをオープンさせると、前出の中郷のスポーツヴィレッジのほか、21年には印旛郡栄町に3面のフットサルコート(印西市にあったローヴァーズスポーツパーク印西からの移転)、また茂原市内にも2面のフットサルコートをオープンさせる予定だという。
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