無観客の同州対決はドルトムントに軍配 堂安不発のビーレフェルト、対策実らず
12年ぶりの対戦はアウェーのドルトムントが手堅く勝利 【Getty Images】
しかし、この日の広場ではマスクで口元を覆った老人たちがベンチに座って談笑している姿が見られるだけだった。この光景はビーレフェルトの町中に限ったものではない。2020年10月末日のドイツ国内は、週明けに迫ったコロナ禍による部分的制限措置、レストランやバー、映画館などの娯楽施設などの短期閉鎖が間近に迫っていた。
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制限措置直前の一戦
それでも、26515人収容の『シュコ・アレーナ』は長くブンデスリーガ2部、もしくは3部での戦いを強いられながらもたくましく息づいてきたホーム、ビーレフェルトの威厳を象徴するたたずまいがあった。無観客試合独特の静謐(せいひつ)な空気はその雰囲気を増幅させているようで、バイエルン・ミュンヘンに次いで国内屈指の実力を誇るアウェーのドルトムントも、試合前はその空気に包まれながら粛々とウオーミングアップに励んでいるように見えた。
かたやビーレフェルトは、久方ぶりに対峙(たいじ)する相手への警戒を強めていたように思う。その証拠に指揮官のウーヴェ・ノイハウス監督は昨季の2部の戦いから一貫して用いていた4-1-2-3ではなく、今回は5-3-2システムを採用した。おそらくこれは、スピーディーでパワフルなドルトムントのサイドアタックを封じる目論見からだろう。
本来はサイドアタッカーと称される右のセドリック・ブルンナーと左のアンデルソン・ルコキが終始バックラインと横並びになる5バックを形成したのはそのためで、まずは専守防衛でアウェーチームの勢いを削ぐことを優先したと思われる。
堂安が担ったタスク
新型コロナウイルス流行の第2波によって、今試合は無観客試合となった 【Getty Images】
もとより前半のビーレフェルトはチーム全体がリトリートに徹していたため、攻撃手段は2トップの一角であるファビアン・クロス目掛けて蹴り込むGKステファン・オルテガのフィードボールくらいしかなかった。実際、堂安に訪れたチャンスは前半半ばの一度だけ。カウンターから3対2の局面が生まれて味方からスルーパスを受けたが、ペナルティーエリア直近で相手DFにリカバーされて味方へのパスを選択したところをカットされて得点を逸した。その瞬間、静寂に包まれていたスタジアムの四方からは小さく落胆のため息がこぼれた。
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