まるでサッカー界の“桜木花道“!? 強烈な個性を放つ、神戸・菊池流帆
J1ヴィッセル神戸に移籍した大卒2年目のDF菊池流帆が注目を浴びつつある。彼のこれまでのプレー、経歴を振り返っていく 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】
空中戦以外でも、相手のチャンスをつぶすたびに雄たけびをあげ、そこまでじゃないプレーでも雄たけびを上げる男。
それが菊池流帆である。
彼の前半生、プロに入るまでについては、部外者がどうこう言うよりも自身の思いを読んでもらうのが一番だろう。彼の生い立ちから、東日本大震災での被災経験、サッカーへの情熱と苦労がつづられている。
J2山口でのプロデビュー、そして初ゴール…
最初にプロサッカー選手・菊池流帆としてのお披露目となったのが、2019年2月11日のプレシーズンマッチ・サンフレッチェ広島戦。スタメン出場を果たした菊池は、広島FWパトリックと激しい肉弾戦を繰り広げる。タッチライン際、スライディングでパトリックを止めた際には激しくほえ、これがプロとして最初の雄たけびだったかもしれない。
プロレスラーと見まがう188cmの巨体で、J1で前年に20得点を挙げた外国籍FWと堂々渡り合う姿は非常に頼もしく、とてつもないポテンシャルを感じさせた。一方で足元の技術やビルドアップの判断には不安しかなく、隣のセンターバックへのパスですらハラハラさせるデンジャラスぶり。とんでもない新人が現れたと思った。
そのあたりも含めてまだ不安があったのか、開幕からベンチ入りを果たすも出番なし。ただこの年のレノファは開幕から振るわず、第5節には新人DFにもスタメンのチャンスが回ってきた。しかしそこから4戦未勝利。開幕から第8節まで苦しい状態が続いていたが、一躍名を上げる瞬間がやってくる。
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