巨人・中川の理想「野球以外でも影響力」 “投げやりな気持ち”が開花の要因に
チームの中での自身の存在意義をしっかり理解している中川皓太。結果を残せば、おのずと東京五輪にもつながる 【写真:近藤俊哉】
侍ジャパンのユニホームにも袖を通し、昨年11月の国際大会「プレミア12」で世界一を経験。プロ4年目で一気に道を開いた左腕は、さらなるステップアップを見据えながらも過度な背伸びはしない。リリーバーらしく、淡々と、着実に――。今夏の東京五輪出場も視界の端に入れながら、ひたすらマウンドに上がり続ける。
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長いシーズンでの「調子」との向き合い方
キャリアハイとなった4年目の昨季を振り返り、収穫と課題は何だったのか冷静に分析する中川 【写真:近藤俊哉】
入団して今まで優勝を経験したことがなかったので、昨年は優勝できたってことが一番、目に見えて分かる達成感だったかなと思います。1年間ずっとうまくいくとはもちろん思っていませんでしたが、それでも自分としては出来過ぎという感じです。
――プロ1年目から年々登板数を増やしてはいましたが、4年目で一気に飛躍。一番の要因は何だと考えていますか?
気持ちの面が一番大きいかなと思います。3年目までは負け試合で投げることがほとんどだったので、そこで結果を残さないとすぐ二軍に落ちるという気持ちが強かったんです。でもそれに比べて昨年は、春のキャンプで二軍だった時点で開き直りというか、聞こえは悪いかもしれませんが、いい意味で頑張ろうとしなかった。自分ができることをやっていれば、見ている人は見ているだろうと。ちょっと投げやりになった部分が逆にいい方向に出て、シーズン最初のスタートダッシュ(開幕から16試合連続無失点)につながったのかなと思いますね。
――後半戦に苦しんだ時期もありましたが、シーズン通して投げていくという経験ができたのは大きいのでは?
シーズンの最初は(相手に)データがない状況で抑えられていた部分もあったのかなと。ある程度抑えてくると相手ももちろんマークしてくる。そんな中で後半戦に入って「どうしたら前半戦みたいに投げられるかな」とか「もうちょっとこうした方がいいんじゃないか」とかいろいろ考えてしまったのが、結果的にはいい方向につながらなかったと、シーズンが終わってみて思います。
――いかなるときでも登板機会が巡ってくるのがリリーフの難しさ。
はっきり言って、調子の良し悪しは関係ない。調子なんて、その日になってみないと分からないところもありますし、その時々でいかに抑えるかというのが大事だと、1年間やってすごく感じました。ただ、もう少しシーズン通しての波をなだらかにはしていきたいとは思います。調子が悪いと明らかに点を取られるということもあったので。ごまかしてでもいいので、抑えていける力というか悪いなりのピッチングができればと。
いつまでもユニホームが似合わない?
「ユニフォームが様になっている人はオーラがある」と語る中川。自身はどうかと聞かれると…… 【写真は共同】
いやー、僕は(苦笑)。後ろの3人(甲斐野央、山本由伸、山崎康晃)のイメージが強いんでね。気付いたら投げていて、気付いたら終わっていたというくらいの感じです(笑)。ただ、台湾でも投げましたし、いろんな場所で経験できたというのはすごく良かった。国際大会って観点で考えると、今年は東京五輪もありますし。
――短い期間ではありましたが、球界を代表する選手たちと過ごして刺激もあったのでは?
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