連載:令和のスターになるのは誰だ?〜巨人編〜

岡本和真が抱く“キラキラ”の正体 「鳥肌が立った」一発が導くスターへの道

小西亮
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日本球界を代表する大打者へ一歩一歩成長を遂げる岡本和真は、どのような将来を見据えているのか 【写真:高須力】

 その座は、誰にでも担えるわけじゃない。巨人の岡本和真は、重責を真正面から受け止め、向き合ってきた。昨年、開幕から4番を任され、苦しんだ時期もありながら2年連続で30本塁打をマーク。5年ぶりとなるチームのリーグ優勝に貢献した。

 王貞治、長嶋茂雄、松井秀喜……。球史を彩ったスーパースターたちが歩んできた道の入り口に立つ今、「頼りにされる4番」としてさらなる高みを目指す。チームの顔として期待される若き主砲は、真価が問われるプロ6年目に何を思うのか――。

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鈴木誠也や坂本勇人に見習う「大胆さ」

昨季の岡本は開幕から4番に座るが、シーズン途中に外される時期もあった。だが、苦難を乗り越え一回り大きくなった 【写真は共同】

――昨年は開幕前に原辰徳監督から4番に任命されて臨んだシーズン。プレッシャーや難しさもあったのでは?

 下位打線に対するのと、1〜3番が出塁してチャンスで回ってくる4番とでは、ピッチャーの気持ちの入れ方も違ってくるので大変な部分もありました。(6月から4番に座った)一昨年は正直、自分の中で別に打てなくてもいいわという気持ちもあったので。ただ、昨年は「絶対に僕がやんなきゃ」という気持ちがあって、空回りしたというのもあります。

――4番を外されることもありました。

 気持ちが楽になったわけじゃなく、もう打たなきゃ後がないなと思いました。だから絶対に打ってやろうと。反骨心というか、自分が打ってないのが悪いんですが、やっぱり「クソッ」って思う部分はあるわけじゃないですか。自分に対してもそうですし。見返してやりたいという気持ちと、もうスタメン落ちになるなっていう気持ちの葛藤があって。4番に戻ったときの方が安心感はありました。でも、それで打てないと「うわっ、また自分が4番に戻って負けちゃった」とかは思いましたけどね、やっぱり。

――それでも2年連続で30本塁打に到達しました。一昨年の2018年シーズンとはまた違った経験ができたのでは?
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