令和の菊でも魅せた武豊の神騎乗V! 調教師絶賛「ひと言で騎手が上手い」

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昭和、平成、令和で歴代最多の菊花賞5勝目

令和最初の菊花賞は武豊騎乗のワールドプレミアが優勝 【スポーツナビ】

 3歳牡馬クラシック三冠レースの最終戦、第80回GI菊花賞が20日に京都競馬場3000メートル芝で争われ、武豊騎乗の3番人気ワールドプレミア(牡3=栗東・友道厩舎、父ディープインパクト)が優勝。中団のインから最後の直線で力強く抜け出し、最後の一冠を手にした。良馬場の勝ちタイムは3分06秒0。

 ワールドプレミアは今回の勝利でJRA通算6戦3勝、重賞は初勝利。騎乗した武豊は1988年スーパークリーク、96年ダンスインザダーク、2000年エアシャカール、05年ディープインパクトに続く、歴代最多勝を更新する菊花賞5勝目。同馬を管理する友道康夫調教師はうれしい菊花賞初勝利となった。

武豊は昭和、平成、令和と3元号連続のGI勝利、また友道調教師は念願の菊花賞初制覇となった 【スポーツナビ】

 なお、クビ差の2着には福永祐一騎乗の8番人気サトノルークス(牡3=栗東・池江厩舎)、さらに1馬身差の3着には川田将雅騎乗の1番人気ヴェロックス(牡3=栗東・中内田厩舎)が入った。

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好スタートから狙って最内へ「これなら」

最内キープから最後の直線、ワールドプレミア(左から2頭目・赤帽)は開いたスペースを一気に突き抜けた 【スポーツナビ】

“令和の菊”も、やはりこの男が主役だった。昭和、平成に続き前人未踏、唯一無二の3元号連続でのGI勝利。弱冠19歳にして同じくこの菊花賞でJRA・GI初勝利を達成して以来、20代、30代、40代でGIレースを勝利し、そしてこの日50代でのビッグレース制覇。ちなみに菊花賞のみで言えば、同レースの最年少勝利(19歳7か月23日)と最年長勝利(50歳7カ月6日)、同時に2つの記録も打ち立てたことになる。こんな偉業をやってのけるアスリートなんて、スポーツ界全体を見回しても武豊しかいないだろう。

「ワールドプレミアは春のクラシックで活躍できなかったので、この秋は何とか勝ちたいという気持ちでした。僕自身にとっても久々の菊花賞勝利で嬉しかったですね」

 レースはまさに“淀の千両役者”を地で行く独り舞台だった。

「レース前にイレ混みはありましたけど、これまでと比べると若干マシかなという程度。でもゲートの中ではデビュー以来一番いい駐立で、これなら出るかなと。実際にいいスタートを切ってくれました。これが大きかったですね」

ディープインパクト以来の菊花賞制覇となった武豊、鞍上でにっこり 【スポーツナビ】

 狙い通り、最内の経済コースを通りながらラップを踏んでいくと、迎えた2周目3コーナー下りからの勝負所。各馬が一斉に外からペースアップしようとも、この流れにつられず、じっとこの“最善ポジション”をキープ。そして、4コーナーを回って最後の直線、内から2頭目のスペースが開いた瞬間を逃さず一気に突き抜けていった。

「いい手応えで最終コーナーを回ることができました。ちょうどスペースもできましたし、“これなら”と思いました」

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