令和の菊でも魅せた武豊の神騎乗V! 調教師絶賛「ひと言で騎手が上手い」
菊花賞史に残る名騎乗だ
武豊の“神騎乗”に友道調教師も絶賛、スタンドから大きな声援が送られた 【スポーツナビ】
そんな神騎乗を絶賛したのは、13頭目の挑戦にして菊花賞を初勝利し、史上13人目の牡馬クラシック完全制覇を達成した友道調教師だった。レース後の共同インタビューでマイクを向けられると、いの一番に口から出た言葉がこうだった。
「ひと言で言えば、ジョッキーが上手いですね」
これは、全国の競馬ファンの感想を代弁したと言っていい。ダービーに続きニシノデイジー馬券を握っていた浅はかな僕も「やっぱ淀の長距離はユタカ様だわ……」と後悔しても後の祭り。でも、こうして財布がだいぶ薄くなってしまっても、菊花賞史に残る名騎乗を見ることができたのだから良かった、とむしろ精神的にはプラスに思えてしまうところもまた、天才・武豊の魅力なのだろう。馬券はしこたまやられたけど、ユタカさんが勝ったから良かったよ、と。(余談ながら、ゴール後のスタンドからの声援も異様に大きかったような)
開花した素質馬ワールドプレミア、長距離のスターに
まだまだ成長が見込めるワールドプレミア、令和の長距離スターとなるか 【スポーツナビ】
「走りそのものが良くなっていますね。全身を使えるようになってきましたし、トビも大きくなっている。もっと成長してくれると思います」と武豊。また、友道調教師は今後のレースについては未定としながらも、これからの可能性についてこう言及している。
「本当は春のGIから活躍できると思っていた馬でしたが、何とか秋に間に合って良かったですね。今日みたいに長距離のレースがいいと思うので、長距離で活躍できる馬になってほしい」
主役不在と思われた中から現れたニューヒーロー候補。武豊とのコンビで正真正銘、令和の主役、長距離のスターとなるか。その名のごとく日本を飛び立ちワールドクラスへと羽ばたいてほしい。(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)