“ドラゴン”の愛称をもつキャッチの達人がコク深いプレーでファンをうならせる
前節、野口竜司が今季初トライを決めて勝利に貢献した。守備の砦として突風の中でキック処理のタスクを果たしながら、前半20分、後半29分に2本のトライを決めてみせた。今季は第2節まで山沢拓也がフルバックに入ったが負傷離脱。その後は“ドラゴン”の愛称をもつ野口がフルバックの主軸を務めている。
「個人のトライへの意識はなく、チームの勝利に貢献することを考えている。攻守の役割を果たした結果がトライにつながっていく」
キャッチの達人。相手のキックを的確に処理して守備の安定を図るとともにアタックの起点になっていく。小学校時代にソフトボールとサッカーの経験があり、グラウンダーのさばき方、ボールの落下予測、キック感覚が養われたという。
「キャッチへの意識はあまりないが、的確なポジショニングからのボールの予測と、その場所にいかに速く走るかを考えている。前で体を張ってくれている選手がいる中で、自分のエリアで役割を果たしたい」
D1は今節から後半戦へ向かう。埼玉WKは今季メンバーが入れ替わった上でけが人などの影響もあり日替わりメンバーになっているがここまで無敗で突き進んでいる。
「このチームは誰が出ても同じプレーができるスタンダードがある。優勝に関しては、2年連続(プレーオフトーナメント)決勝で負けているぶん、どのチームよりも思いは強い。ただ、ラストへ向けてやっているわけではなく、一戦一戦でスタンダードを上げてチームとして成長していくことが大切。その結果が最後につながると信じている」
最近の趣味は、コーヒー。練習後やオフには、自身でコーヒーを淹れてリラックスした時間を過ごす。家庭用焙煎機で自分好みのコーヒーを作ることもあるとか。「焙煎は本当に難しくて、同じようにやっても豆の状態や温度などでまったく味が違ってくる。それぞれの個性を合わせる意味ではラグビーに通じるところがあるかもしれない」。
野口は最高のプレーを追求すべくグラウンドに立つ。今節もラグビーフリークをうならせる“コク”のあるプレーを見せてくれるはずだ。
(伊藤寿学)
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